2021.03.05 08:35

「薫的さん」ご神体50年ぶり開帳へ 高知市3/22~28

開帳に向け補修が行われている「薫的和尚像」(高知市洞ケ島町の薫的神社)
開帳に向け補修が行われている「薫的和尚像」(高知市洞ケ島町の薫的神社)
精緻な表情や彩色の神像
 高知市洞ケ島町の薫的神社のご神体の神像が、22日から28日まで、およそ50年ぶりに開帳される。祭神となっている江戸時代の僧・薫的和尚の生前の姿を写した像と伝えられ、精緻な表情や色鮮やかな彩色が特徴で、開帳に向け専門家による補修作業が行われている。

 薫的和尚(1625~71年)は長宗我部氏の菩提(ぼだい)寺だった瑞応寺の住職を務めたが、藩主の山内家の菩提寺と対立して投獄され、獄死。後に時の権力を恐れない和尚の姿勢が人々の崇拝を集め、瑞応寺の境内に薫的堂として祭られた。
 神社によると、神像はおよそ50年ごとに開帳され、前回は1973年ごろ、夏の大祭に合わせて演劇や歌謡大会も行われ、にぎわったという。

 神像は、投獄前の和尚が京都の仏師に彫らせたと伝わっており、明治初期に廃寺となった瑞応寺から、その後につくられた薫的神社に移され、「薫的さん」と親しまれている。

 椅子に座った等身大の寄せ木造りの木像で、高さ1・1メートル。赤や緑、金色の彩色を施した袈裟(けさ)を掛け、まつげや表情まで精緻に彫られている。

 宮司の中地英彰さん(44)は、「文化財として後世に伝えていく責任がある」と、仏師の吉田安成(やすまさ)さん(46)=香南市=に補修を依頼。彩色の剥落止めなどの作業が行われている。

 中地さんは「薫的和尚の覚悟が神像の表情に表れているように思う。ぜひ一度拝観してほしい」と呼び掛けている。

 神像は本殿横の薫的会館で、期間中の午前9時~午後5時に開帳。拝観料は800円。問い合わせは、同神社(088・872・2651)へ。(楠瀬慶太)

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