2021.02.25 08:38
多様性テーマに20点 NYの芸術家・宇井さん高知市で個展
宇井さんは東京都出身。大学卒業後の1977年、マルセル・デュシャンやジャクソン・ポロックら、現代芸術の作家を日本に積極的に紹介した美術評論家、故東野芳明さんの勧めで渡米したものの、ビジネス先行の風潮に「疑問を持ち」、個展は一度きり。作品は作り続けたが公表せず、現地の学校で教壇に立つなどして暮らしてきたという。
だが2018年、圭さんがダンスの背景にと展示した絵が画廊オーナーの目にとまり、40年ぶりの個展を開くことに。横浜での個展も決まり、これに先駆け高知開催も決めた。
テーマは多様性。数字の2や3をモチーフに、アクリル絵の具や鉛筆などで描いた、遊び心いっぱいの色鮮やかな作品が並ぶ。いずれも未完成というが「高知の人には制作のための拠点も構えてもらい、助けられた。真っ先に見てほしい」と話している。(村瀬佐保)