2021.02.14 08:29

高知城ライトアップ全何色?【なるほど!こうち取材班】

オレンジ色にライトアップされた高知城。誰が、どういう思いで?(2020年9月)
啓発に一役、個人申し込みは不可
 夜の高知市にぽっかりと浮かぶ、高知城の白亜の天守。県民にはすっかりおなじみの光景だが、高知市の40代男性から「なるほど! こうち取材班」に、こんな問い合わせが来た。

 「お城のライトアップはいろんな色を見る。僕も頼んでみたいんですが、いったい何色あるんですか」―。

 確かに、近年は青にピンク、緑とさまざまな色で照らされている。高知の〝不夜城〟の照明の物語に、光を当ててみよう。

さまざまな色に輝く高知城。13色が使えるという
始まりは66年前
 現在は日没から午後10時まで毎夜行っているライトアップ。高知城管理事務所によると、その始まりは1955年。4年かけた天守改修工事の落成記念で行った「お城まつり」に合わせ、県が投光器5基を整備した。

 当時、1カ月の電気代が大卒初任給並みの約1万2千円と高額だったため、投光器はしばらく使った後に撤去予定だったが、市民や観光関係者らの要望もあって残されることに。その後、60年代から毎夜、点灯するようになったという。

 だが、オイルショック下の73年には、節電のため冬場の約4カ月間は中止に。以後は花見シーズンなどに限った点灯が続いた。91年には湾岸戦争による石油の供給不安から2カ月ほど点灯をやめた。

 一方で、灯の消えた城を輝かそうと動いた人たちもいた。

 高知市のバー「赤い靴」の経営者が87年にビルの屋上に、城西館も94年に最上階にサーチライトを設置。今も独自にお城を照らし続けている。

LED化
 時代とともに、お城の投光器は形を変えてきた。

 初代は水銀灯だったが、害虫が集まるのが難点で、87年にハロゲン灯に交換した。

 LED化は2017年。本丸2基、二の丸1基、三の丸2基の5基で投光。白亜の城壁がより映えるよう、やや青みがかった光で照らしているという。

 では本題。現在は、いったい何色を使えるのか。

ボタン一つで色を変えられる (高知城管理事務所)
 LED化を施工した片岡電気工事(高知市鴨部1丁目)の杉本親俊さん(39)によると「LEDで出せない色はない」そう。その中、管理事務所のボタンで設定しており、数は13色あるという。

 高知城で、色つきライトアップが始まったのは08年。乳がんの早期発見・治療を促進する「ピンクリボン運動」にちなみ、ピンクに染められた。

 当時はハロゲン灯で、そのたびにカラーフィルターの取り付け作業が必要だったが、現在は多様な色展開が可能に。自閉症への啓発や、女性への暴力根絶の訴えなど、さまざまなキャンペーンで活用され、昨年は色つきでライトアップすること11回(別表参照)、6色で照らされた。

 管理事務所の一円玄一郎所長代理は「『城の色をなんで変えないかん』という声もあるが、そこから関心を持ってもらう。高知のシンボルだからこそ、色を変える意味があるんです」。高知城の発信力を強調する。

 では、個人での申し込みは可能ですか。

 県教育委員会文化財課によると、ライトアップは無料だが「対象は公共団体。目的も、公共の利益に資するものに限ります」。

 残念。個人の要望では無理だそうです。(森本敦士)


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