2021.02.08 08:36

色鮮やか、光る?種も 高知・沖の島でウミシダ2種日本初確認

ミヤビクシウミシダ(小渕正美さん提供)
ミヤビクシウミシダ(小渕正美さん提供)
オボロクシウミシダ(小渕正美さん提供)
オボロクシウミシダ(小渕正美さん提供)
黒潮生物研(大月町)元所員が発見
 高知県宿毛市の沖の島周辺などで見つかった2種類のウミシダがこのほど、日本初確認(初記録)の種だったことが分かった。幡多郡大月町の公益財団法人黒潮生物研究所の元研究員が発見。調査がこのほど、学術誌に掲載された。

 ウミシダは、ウニやヒトデと同じ棘皮(きょくひ)動物の仲間。名前の通り、複数の腕が植物のシダのように見えるため、動物と思っていないダイバーもいるほど。世界で約600種、日本では120~130種が確認されており、このうち約30種が四国西南部の浅い海で見つかっている。

小渕正美さん
小渕正美さん
 今回の2種を発見したのは、2012~14年度まで黒潮生物研究所で働いていた小渕正美さん(40)。現在は神奈川県真鶴町の真鶴町立遠藤貝類博物館で学芸員をしている。

 2014~15年にかけて、高知県宿毛市の沖の島と愛媛県愛南町の海で発見。図鑑や論文で調べると、いずれもオーストラリアのグレートバリアリーフやフィリピンで確認されていた種であることが判明した。それぞれ「ミヤビクシウミシダ」「オボロクシウミシダ」という和名を付け、昨年11月に日本動物分類学会の電子版学術誌に掲載され、正式に日本初記録と認められた。

 ともに体長は15~20センチほど。「ミヤビクシウミシダ」は60~80本の腕があり、色合いが鮮やかでみやびやかなことから和名を付けた。「オボロクシウミシダ」は、より白っぽく、海中で見るとぼんやりとおぼろげに光るように見える。

 小渕さんはこれまでに四国西南部で新種や日本初記録種を複数見つけており、現在も研究所在籍中に確認した種の調査を進めている。四国西南部は「黒潮の影響で生き物の多様性にはものすごいポテンシャルがある」と小渕さん。ウミシダについて、「なんとなく見ていた生き物の名前を知ることが、海をより楽しむことにつながる」と話している。(新妻亮太)

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