2021.01.24 08:40

吾北地域で伝統のコウゾ蒸し 高知県いの町 住民ら笑顔で作業

かまどで蒸したコウゾを取り出す住民(写真はいずれもいの町上八川丙)
かまどで蒸したコウゾを取り出す住民(写真はいずれもいの町上八川丙)
 吾川郡いの町吾北地域で、土佐和紙の原料となるコウゾの加工が行われている。コウゾの枝をかまどで蒸して軟らかくした後、住民が1本ずつ手で皮をむく作業。山里にもくもくと湯気が上がり、にぎやかな笑い声が広がっている。

笑顔でコウゾの皮を剥いでいく
笑顔でコウゾの皮を剥いでいく
 高知県はかつて全国一のコウゾ産地だったが、和紙の需要減少や生産者の高齢化などで生産量は激減。和紙職人からの要請もあり、吾北の住民グループ「上東を愛する会」が11年前から生産加工を手掛けている。

 メンバーは20、21日に畑から約1トンのコウゾを収穫。23日は同町上八川丙の和田博さん(44)宅の庭に10人ほどが集まり、今季初の蒸し作業を行った。

 コウゾは1回当たり200~300キロの枝を束にしてかまどの上に立て、甑(こしき)と呼ばれる高さ2メートルほどの木おけをかぶせて2時間半ほど蒸した。その後は手分けして1本ずつ皮剥ぎ。住民らは「昔のように力が入らんなった」「あと何年できるろうか」と笑いながら手を動かしていた。

 今月内にあと3日、同様の作業をする予定。その後、皮をそいで白い繊維だけが残るようにする「へぐり」も行い、町内の和紙職人に順次出荷していく。同会の筒井茂位会長(66)は「せっかくの伝統技術なので今後も和紙職人と連携してできるだけ続けていきたい」と話していた。(山崎友裕)

カテゴリー: 高知のニュース和紙高知中央

ページトップへ