2021.01.23 08:42

猫との共生目指し去勢や餌管理 高知工科大生が学内見守り団体

朝の巡回で「まゆげ」に餌を与える宮崎晃大さん(香美市土佐山田町)
朝の巡回で「まゆげ」に餌を与える宮崎晃大さん(香美市土佐山田町)
「不幸な繁殖減らしたい」
 高知県香美市の高知工科大学(土佐山田町宮ノ口)の学生が、構内や周辺にいる飼い主のいない猫の管理に乗り出した。県の補助などを得て不妊・去勢をして、地域猫ならぬ〝大学猫〟として見守る学生団体「てくねこ」を昨秋設立。「猫と人が共生できる環境をつくりたい」と、毎朝夕の活動に精を出している。

 代表の宮崎晃大さん(20)=システム工学群2年=は、大学近くで死んだ子猫を見つけたのをきっかけに、保護猫を飼ってくれる人を探す活動を始めた。「不幸な繁殖を減らしたい」と昨年10月に学生団体「てくねこ」を立ち上げ、現在は1、2年生20人が参加している。

 「足のけがは大丈夫かな」「だいぶ人に慣れてきたね」。朝夕、決まった時間に猫がいる場所を回り、餌やりやふん尿の掃除をするほか、無分別に餌を与えている人がいないかなどもチェック。初めて見る猫は、雌雄や特徴を日誌に記録し、顔や体の配色などから「まゆげ」「パパンダ」などと名付け、現在10匹ほどの猫を識別している。

 活動の柱が、野良猫を捕獲(Trap=トラップ)、不妊・去勢手術(Neuter=ニューター)し、捕獲場所へ戻す(Return=リターン)「TNR」だ。保護団体の協力を得て月1回、県内の動物病院で施術。費用は県の補助金や協力者の好意でまかなう仕組みで、昨年12月までに5匹にTNRを実施した。

 ただ、TNRの認知度はまだ低く、学生は「大学に捨てれば面倒を見てもらえる」という誤った認識が広がることを危惧。「まだ識別できてない猫もいると思う」と活動に意欲を見せるとともに、「住民やほかの学生の協力が不可欠」と訴える。

 「猫を目にする機会が多い工科大生だからこそ、この問題に向き合う義務がある」と宮崎さん。住民や同世代に〝大学猫〟を広めるべく、地道に活動を続けている。(小笠原舞香)

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