2021.01.21 08:40

高知競馬で過去最高1日12億円売り上げ 「一発逆転」も魅力?

1日の売り上げが過去最高を記録した高知競馬。最終レースの「一発逆転」が人気だ(20日夜、高知市長浜宮田の高知競馬場)
1日の売り上げが過去最高を記録した高知競馬。最終レースの「一発逆転」が人気だ(20日夜、高知市長浜宮田の高知競馬場)
TV番組効果か 「普通の日」に
 高知競馬の1日当たりの売り上げが19日に11億6114万円、20日に12億6023万円と、2日続けて過去最高を更新した。いずれも大きなレースがない平日だったが、好調が続くネット販売に加え、18日に全国放送されたテレビ番組などの追い風があったとみられ、関係者は「まさかこんな普通の日に記録更新とは」と驚きを隠さない。

 近年、高知競馬の売り上げは右肩上がりだ。2008年度の年間売り上げは38億8100万円まで落ち込んだが、2009年夏に導入したナイター競馬で起死回生。馬券のネット販売拡大という全国的な風に乗り、2016年度に253億3100万円。25年ぶりに過去最高を更新すると、2019年度は564億1200万円に達した。ネット販売が9割超という。

 新型コロナウイルスの感染拡大で無観客開催の時期があった2020年度も、売り上げはさらに増加。最終的に718億円に達する見込みで、5年連続で過去最高となることが確実視されている。

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 これまでの1日当たりの売り上げは、高知競馬最大のレース「黒船賞」が行われた2020年3月10日の10億8952万円が過去最高だった。なぜ今回、それを1億円以上も上回ったのか。

 実は冬場こそが、高知競馬の書き入れ時。ナイターを行う地方競馬は多いが、冬季に実施しているのは気候温暖な高知だけだ。17日の日曜日も10億4824万円と、過去最高に次ぐ売り上げを記録していた。

 そこに追い風が吹いた。18日夜にNHKの全国放送で、高知競馬が廃止の危機を乗り越える〝逆転劇〟が取り上げられた。高知県競馬組合の担当者は「放映日は直前まで知らなかったし、テレビに合わせて競馬を開催したわけではない」と笑うが、抜群の宣伝効果になったと考えられる。

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 さらに売り上げを押し上げたのが、直近4レースで未勝利の馬ばかりが走る「一発逆転ファイナルレース」だ。競馬新聞記者の意見を基に実力が接近した馬を集めるため、競馬ファンには「予想しがいがある」「配当が良い」と好評で、20日のレースの配当は、3連単が94万1220円。3億2743万円を売り上げた。

 PR活動も功を奏している。組合は昨年8月から、「コロナ下でも、競馬場に行った気分で楽しんでもらおう」と、俳優の宮川一朗太さんや歌謡グループ「純烈」のメンバーといった競馬好きタレントらの馬券勝負をリアルタイム配信。自然体のゆるい番組が視聴者に受けている。

 記録更新の背景には、テレビ番組という幸運だけでなく、こうしたあの手この手の取り組みがある。高知競馬の〝快走〟はしばらく続きそうだ。(大山泰志)

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