2020.11.30 08:39

日本最大級「アギトアリ」 佐川町で四国初確認 毒針を持つ

佐川町で見つかったアギトアリ。大きなアゴが特徴(横倉山自然の森博物館提供)
佐川町で見つかったアギトアリ。大きなアゴが特徴(横倉山自然の森博物館提供)
研究者「情報提供を」
 日本に生息するアリの中では最大級のアギトアリがこのほど、四国では初めて高知県高岡郡佐川町で確認された。森林にすむアリで、体長は1センチ超になりクワガタムシのようなアゴを持つのが特徴。生息範囲を調べるため、研究者が情報提供を求めている。

 横倉山自然の森博物館(高岡郡越知町)の谷地森秀二学芸員らによると8月8日、佐川町甲の民家の床を1センチほどのアリがはっていた。谷地森学芸員が連絡を受け、アリの生態に詳しい香川大学農学部の伊藤文紀教授に送ったところ、羽があったことなどからアギトアリの女王であると確認された。

 女王が見つかったため、繁殖している可能性が高いことから10月に伊藤教授が佐川町を訪れ調査すると、佐川町甲の牧野公園などでさらに働きアリ4個体を発見したという。

 伊藤教授によると日本のアギトアリはもともと、鹿児島県本土と屋久島、種子島、口永良部島にのみ生息するとされていた。しかし2005年以降、福岡県や岡山県、大阪府、東京都などでも発見され、分布が拡大しているとみられる。

 伊藤教授は「香川でも相当アリを採集しているが見たことはない」と話し、高知に入ってきた経緯は不明。ほかのアリに影響を及ぼす可能性は低いといい、「まだ生態は分かっていないことが多い。四国での初確認は、分布拡大の様子が分かるきっかけになる」と話している。

 今回の採集記録は、来年3月発行の「四国自然史科学研究第14号」に掲載される。アギトアリは毒針を持っており、見つけても素手で触るのは避ける。情報提供は横倉山自然の森博物館(0889・26・1060)へ。(楠瀬健太)

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