2020.10.03 14:33

コロナで高知県内の秋冬の催しどうなる? 対策重ね開催を模索

ダンスや早食い競争でにぎわった「柳町de宵祭り」(9月19日夜、高知市追手筋1丁目)
ダンスや早食い競争でにぎわった「柳町de宵祭り」(9月19日夜、高知市追手筋1丁目)
検温、入場制限、接触NG...
 涼しさとともに、秋の行楽シーズンが到来した。新型コロナウイルスの影響で、春以降に各種イベントの中止が続いた高知県内。最近の自粛ムードの緩和を受けて、対策を重ねて開催にこぎつける動きも出てきた。

 「間もなく、よさこいチームの演舞を披露します。ぜひ、ご覧ください!」

 9月19日夜。4連休の初日に、高知市の中心市街地で活気ある声が響いた。

 飲食23店が参加し、3日間にわたって開かれた「柳町de宵祭り」。通りをステージに見立て、おしゃれをした子どものジャズダンスや、なまめかしい女性のベリーダンスなどを次々に披露。激辛鍋の早食い競争などのイベントも盛り上がった。

 「Go To トラベル」の効果もあり、県外観光客の姿もちらほら。家族連れらは、通り沿いに間隔を置いて並んだ椅子に座り、店で買ったものを屋外で食べて楽しんだ。期間中は5千人が通りを練り歩いた。

 「ひろめ市場の屋外版」。それがイベントのコンセプトだったという。企画した飲食店経営の梶原あいみさん(48)は、県などのコロナ対策ガイドラインを参考に8月末から準備してきた。

 「人が長く滞留せずに流れる『通り』がポイントだったと思う。祭りを通して、飲食店だけでなく、市民もにぎわいを欲していると強く感じた」

 政府は9月の4連休に合わせ、イベント会場の規模にかかわらず「5千人まで」としてきた人数制限を撤廃。マスクを着用し、観客が声を出さなければ感染のリスクは低いとして、会場に収容できる人数の「50%以下」へと制限を緩和した。

 これに伴い、プロ野球のスタジアムには1万人を超す観客が戻るなど、屋内、屋外を問わず、各地で行楽ムードが広がってきた。

■「なんか違う」
 「宵祭り」が始まった翌日の20日。高知市中心部は日中、観光客の姿がさらに増えた。ただ、県外客を迎えるイベントはおまちでは開催されず。

 本来ならこの日、県内外からバンド140組が訪れ、中央公園などで演奏する「高知街ラ・ラ・ラ音楽祭」が開かれるはずだった。実行委員会は5月に中止を決定しており、代わりにバンドの動画をウェブで公開した

 規模を縮小して開催する判断もあり得たが、実行委員長の門脇隆彦さん(58)は「『ラ・ラ・ラ』は応募したバンドがほぼ出演できるアマチュアの祭典。出場できないバンドがある上での開催は、なんか違うと思った」と振り返る。

 新型コロナ時代のウェブ開催の意義を強調しつつ、「やっぱり、おまちのイベントとしてやりたかった。来年はどうなるろう?」。

 イベント開催には準備も必要。県内では、「ラ・ラ・ラ音楽祭」のように、新型コロナ感染が拡大した今春の時点で年内の開催見送りを決めたイベントが目立つ。

■「やりすぎ?」
 高知市の主要な屋外会場である中央公園では、2月27日の「ラーメンまつり第2幕」の中止以降、東京五輪の聖火リレー▽こうち春花まつり▽こうち総文のパレード▽土曜夜市▽よさこい祭り―など主要な催事がことごとく消えた。

 2~7月は、ごく小規模のフリーマーケットを除けば、「犬猫譲渡会」と「献血バスの停車」のみ、という状態。高知市みどり課は「10月以降のイベント予定も中止の連絡が来ている」とする。

 この状態は高知市に限らない。高知県観光コンベンション協会によると、秋冬の恒例イベントのうち、「宿毛まつり」「大川村謝肉祭」など、22市町村の約40イベントが中止を決定済みという。

 春からの「自粛」の影響で、高知のおまちは秋冬に移っても寂しさが募りそう。そんな中、3、4の両日には高知市中心街の4会場で「大道芸フェス」が開かれる。数万人の来場が見込まれる大規模イベントは春以降で初めて。

 今年は各会場を柵で囲い、来場者にはマスク着用と検温を実施。さらに、観客にとっては楽しみの一つだった出演芸人の接触もNGにした。

 「対策しすぎ?と思うけど…」と、実行委員会の出口裕家さん(50)。「もし感染者が出たら、他のイベントを控えるみんなに迷惑が掛かる。コロナ下のモデルケースになるつもりで取り組む」

 今や屋外であってもマスクや検温、入場制限は当たり前。皆がそれ以上に気を配り、「感染なし」を次の催事へとつなげていく。知恵と工夫が試される秋が深まっていく。(河本真澄)

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