2020.09.22 08:44

空き缶でミニチュアバイク 沢本さん(南国市)高知県オールドパワー展で褒状

空き缶を素材に沢本晃さんが作ったミニチュアバイクの作品(高知市の県立美術館)
空き缶を素材に沢本晃さんが作ったミニチュアバイクの作品(高知市の県立美術館)
「ものづくりの魅力知って」
 空き缶を素材にしたパーツを組み合わせたミニチュアのサイドカー付きのバイクがずらり8台並ぶ。高知市高須の県立美術館で23日まで開催中の「第49回県オールドパワー文化展」の工芸部門で褒状を受賞した作品「サイドカー あきら号」。おもちゃのような見た目に、技術者の知恵が詰まった作品で、ものづくりの面白さを伝えている。
 
作品の製作工程を説明する沢本さん(南国市前浜)
作品の製作工程を説明する沢本さん(南国市前浜)
 作者は、県内の農機メーカーで約40年勤めた元機械設計技術者、沢本晃さん(79)=南国市前浜。バイク5台、サイドカー2台を所有し、全国のバイクミーティングに何度も参加するバイク愛好家でもある。
 
作品製作で使った道具も並ぶ(高知市の県立美術館)
作品製作で使った道具も並ぶ(高知市の県立美術館)
 75歳まで地区の民生委員を務め、小学校の児童と関わる場面が多かった沢本さん。地区の文化展に初めて出品を頼まれ、「子どもにものづくりの魅力を伝えられる作品を作ってみよう」と考えた。
 
約2年かけて自作し、公道も走れるサイドカーと沢本さん(南国市大埇甲、本人提供)
約2年かけて自作し、公道も走れるサイドカーと沢本さん(南国市大埇甲、本人提供)
 自宅の倉庫に数多くの工作機械を置き、さまざまなパーツを設計する。過去にはサイドカーを自作した経験もあり、高い技術を持つが、あえて身近な空き缶でおもちゃのバイクを作ってみようと取りかかった。
 
 設計図を描き、型紙を作って空き缶の切り抜き方などを計算。いくつも製造できるように、ドリルで缶に穴をあける道具なども作り、製作工程も分かる作品に仕上げた。
 
 給油口はプルタブ、バンパーはバーコード、ヘッドライトは栄養ドリンクのふたと、うまく材料を使った。製作中にオールドパワー展の告知を新聞で見つけ、初応募で見事入賞した。
 
 「高知県は農林業がもてはやされるけど、工業の振興も忘れたらいかん。若い人がもっとものづくりに興味持ってくれる世の中にせんと」と力説する沢本さん。熱い思いを小さなおもちゃに込めた。(楠瀬慶太)

カテゴリー: 文化・芸能主要香長

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