2020.09.20 08:40

【動画】高知県室戸市で希少「オサガメ」保護 世界最大級のウミガメ...浜から海に帰る



海に帰っていくオサガメ(19日朝、室戸市室戸岬町の椎名海岸)
海に帰っていくオサガメ(19日朝、室戸市室戸岬町の椎名海岸)
 国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定する世界最大級のウミガメ「オサガメ」が18日、室戸市沖約1.5キロで見つかった。軽い出血が見られたため、むろと廃校水族館(室戸岬町)が一時保護し19日朝、近くの海岸から海へ。同館の若月元樹館長は「砂浜からの放流はまれで、足跡も初めて見られた」と、保護への意識を新たにしていた。

むろと廃校水族館職員に見守られ海に帰るオサガメ
むろと廃校水族館職員に見守られ海に帰るオサガメ
室戸で7年ぶり確認
 室戸市で18日見つかった世界最大級のウミガメ「オサガメ」は19日朝、海へと帰っていった。進んでは休み、また進み。30分ほどかけ波打ち際までたどり着くと、白波の中に泳ぎ去った。

 オサガメは黒い体に白い斑点があり、流線形の背中が特徴。詳しい生態は明らかでないが、大きいものは体重900キロほどにもなり、外洋を高速で泳ぐ。

 むろと廃校水族館によると、18日午前5時半ごろ漁業者が混獲し、連絡を受けた同館職員や高知大学海洋生物研究室の学生が調査した。オサガメは甲羅の長さ106・7センチ、体重135・5キロの未成熟の個体で、雌雄は判別不能。標識は見つからなかった。出血が見られたため、水産庁や県に確認し、同館で一時的に保護した。

進んでは休み、また進み。30分かけて波打ち際を目指した(写真はいずれも室戸市室戸岬町の椎名海岸)
進んでは休み、また進み。30分かけて波打ち際を目指した(写真はいずれも室戸市室戸岬町の椎名海岸)
 19日には出血が止まったことを確認し、岸壁などにぶつかるのを避けるため、近くの椎名海岸から放流。午前7時半ごろ、浜に放すと、オサガメは時々休みながら30分ほどかけて波打ち際へ。同館職員らが見守る中、白波の中へ進んで泳ぎ去った。

 同館を運営するNPO法人「日本ウミガメ協議会」は2002年から室戸市に拠点を置いて調査。同協議会によると、オサガメの生きた個体は昨年6月、幡多郡黒潮町で見つかるなど県内で5頭が確認されている。室戸市では2013年6月以来7年ぶり。死骸個体も含めると県内では18個体が報告されているという。

 生きた個体を見たのは初めてという若月元樹館長は「全国的にも珍しく、漁業者の協力のおかげで連絡が来やすい態勢ができているため」と指摘。「本来すぐに放流するため、体重のデータは少ない。腕力が強いので(歩くのは)速いかと思ったが、体重があるので時間をかけて行っており、アオウミガメに近い」と話していた。(大野耕一郎)

カテゴリー: 主要社会室戸

ページトップへ