2020.09.16 08:37

フォっトけないす カヌー講師は小3生 ダム湖で教室(土佐町)

スイスイとカヌーをこぐゾルカ・ジョコシュさん(写真はいずれも土佐町田井)
スイスイとカヌーをこぐゾルカ・ジョコシュさん(写真はいずれも土佐町田井)
 土佐郡土佐町の住民らが行っている観光博覧会「土佐の里山めぐり体験博 とさんぽ」(8月1日~9月22日)のプログラムを見ていたら、こんなメニューを見つけた。

 「あなたはゾルカの可愛さに耐えられますか? キューティー♥ゾルカ(8歳) カヌーレッスン」

 夏バテ気味の体と心に、誘い文句が刺さった。8月の終わり。早明浦ダム湖へと車を走らせた。

 「今日は、わたしが先生をします。よろしくお願いします!」

真剣な表情で参加者を指導する
真剣な表情で参加者を指導する
 土佐町小学校3年、ゾルカ・ジョコシュさん(9)の元気な声が湖畔に響く。高知市や同町などの6人、9~45歳の生徒に向かい、ゾルカさんは「パドルはこう持って、フォームはこうで」。カヌーのいろはを丁寧に教えていく。

 とはいえ、ほとんどが初心者。いざ湖にこぎ出すと、転覆する人が続出。すぐさま助けに向かったゾルカさんは、「力を抜いて、リラックス!」。終始気配りを欠かさない。みっちり3時間の指導を受けた人は「教え方が丁寧で分かりやすかった」「また乗りたい」と満足そうだった。

普段は優しいお姉ちゃん。保育園児の弟の手を引き、登校するゾルカさん
普段は優しいお姉ちゃん。保育園児の弟の手を引き、登校するゾルカさん
 実はゾルカさん。2017年にハンガリーから同町に移住したカヌーの元世界王者、ラヨシュ・ジョコシュ(40)さんの長女。昨年4月にカヌーを始め、今では1人でスイスイ。父と一緒にトレーニングに汗を流しており、この日は、父直伝のテクニックや町の豊かな自然をPRしようと先生役を買って出た。

 終了後、指導を支えてくれたNPO法人「さめうらプロジェクト」メンバーらに、「先生ができたのはみんなのおかげです」とぺこり頭を下げたゾルカさん。次は、カヌー同様に熱中しているマウンテンバイクの先生に挑戦してみたいそうで、「ここは小さな町だけど、青い湖ときれいな山があって好きなが」とにっこり。

 弾んだ声の土佐弁に、夏の疲れが吹き飛んだ。(嶺北支局・竹内将史)

カテゴリー: スポーツ嶺北

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