2020.08.10 08:30

【戦後75年 言葉を刻む】逃げるのに必死やったき、身軽になってほっとした


逃げるのに必死やったき、身軽になってほっとした
 (高知市、鎌倉八代喜さん)
 
 1940年に結婚し、満州へ。夫は軍属として朝鮮に行ったため、1人で幼い3人の子どもを育てていた。旧ソ連軍から逃れるために乗り込んだ貨物列車の中で終戦を迎えた。
 
 三女を背負い、次女を抱き、長女の手を引いて、昼も夜も歩いた。母乳が出なくなり、三女が弱って息絶えた。3歳の次女は血を吐いて亡くなった。長女も衰弱して息を引き取った。「心の中、鬼みたいな気持ちやったねえ。悲しみを通り越して…」。高知に戻って再会できた夫に、返す言葉がなかったという。
 
 (2015年9月18日付朝刊、当時93歳)

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カテゴリー: 社会戦後75年 言葉を刻む社会

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