2020.08.05 08:40

「世界初」地下海水で天日塩 塩二郎の弟子 小松・福田さん

「今は楽しみしかないです」と笑う小松拓磨さん(土佐市新居)
「今は楽しみしかないです」と笑う小松拓磨さん(土佐市新居)
土佐市に施設建設へ
 高知県安芸郡田野町の塩職人、「田野屋塩二郎」こと佐藤京二郎さん(49)の下で修業したカップルがこのほど独立し、土佐市新居に製塩施設を建てる。小松拓磨さん(27)=安芸市出身=と福田晴果さん(26)=鳥取県倉吉市出身。世界的にも珍しい地下海水を使った完全天日塩を作る予定で、「いつか土佐市を天日塩の聖地に」と意気込んでいる。

 小松さんは安芸高校時代の夏休みなどに、佐藤さんの製塩ハウスで袋詰めなどのアルバイトを経験。この時、「塩の“におい”が好きになった。面白くて楽しくて」。一度は大阪市の大学へ進んだが、塩作りへの思いを止められなかった。3年時には佐藤さんの元へ足を運びやすいようにと、高知大に編入した。

 卒業後の2016年4月、大学で出会った福田さんと一緒に田野町の地域おこし協力隊員となり、晴れて佐藤さんの下へ。みっちり3年間、「休みは1日もないくらい」(小松さん)熱心に学んだ。

 任期終了後は、田野町内での独立を考えていたという2人だが、適地を見つけられず。県内の海岸沿いの自治体を訪ねるなどしたところ、土佐市の担当者が熱心に対応。候補地を紹介してもらい、新居地区に適地を見つけ、2019年4月に移住した。

施設建設予定地で執り行われた地鎮祭(土佐市新居)
施設建設予定地で執り行われた地鎮祭(土佐市新居)
 建設予定地は、観光交流施設「南風(まぜ)」の西方約800メートルにある約1500平方メートルの民有地。思い切って土地を購入したという2人は、「おそらく世界初」という地下海水を使った完全天日塩の製造を目指す。

 地下海水は、アオサノリやマグロの養殖などにも使われる。年間を通じて水温が安定しており、不純物が少なく台風などの影響を受けないのが特長だ。地下に通した管でくみ上げ、ビニールハウス内で結晶化させる。

 1日、地鎮祭に出席した佐藤さんは「僕のまねでなく自分たちなりに取り組んで。買いに来てもらえる塩作りを目指してほしい」とエールを送っていた。

 施設は12月ごろに完成予定。小松さんは「師匠を超える塩を作ることが、最大の恩返し」とし、福田さんも「2人で海外にも売り出していきたい」と話している。(山崎友裕)

カテゴリー: 主要社会高知中央

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