2020.07.31 08:00

【コロナと夏休み】短くても特別な時間に

 夏休みは輝かしい。子どもが普段の生活とは違う体験をして、ぐんと成長する。
 しかし今年は県内の小中高校の多くで、夏休みが2~3週間短い。「コロナ休校」による授業の遅れを取り戻すためだ。
 高知市など多くの市町村では、例年より遅い来月1日から夏休みに入り、もう下旬には2学期が始まる。
 ここに来て、新型コロナウイルスのさらなる拡大が懸念されている。この夏休みは「新しい生活様式」に沿った過ごし方も求められる。
 それでも有意義に過ごすために、ここは親の出番だろう。いつも以上に意識して、子どもと一緒の時間をつくりたい。
 1学期を振り返れば、すぐに休校に入り、学べない、遊べない、部活動もできない状況が続いた。
 再開しても「新しい生活様式」で教室の風景も変わった。みんなで大きな声で歌えず、給食中の会話も控える。子どもたちもさまざまなストレスを感じていただろう。
 親子とも「コロナ疲れ」からリフレッシュしたい。しかし感染を恐れて、遠出は控えられる傾向だ。
 幼稚園年少から小学校低学年の子どもの母親を対象にして、今月行われた全国調査では、夏休みに親子で出掛ける予定が昨年より「減る」と答えた人が8割近くに上った。
 出掛ける先も「県内」(35・1%)が最も多く、続いて「在住の市区町村内」(22%)。「地方をまたぐ県外」は4・9%にとどまった。
 親子での外出が近場でも、自然に恵まれた高知県であれば、海や川での行楽などが十分楽しめるだろう。
 知っておかねばならないのは、今年は子どもの水難事故の危険性が高いと言われていることだ。
 水泳の授業が例年通り受けられず水に慣れていない子どもが多い。安全教育が不十分な恐れもあろう。
 コロナの影響で、いつもの夏なら家族連れでにぎわう県内のプールも営業を休止する所が出ている。
 高知市の種崎海水浴場なども開設されない。川でも、高知市の鏡川で親しまれてきた朝倉堰(ぜき)上流の水泳補導所が開かれない。
 監視員のいない海や川が多いということだ。それでも子どもたちが泳ぎに行ってしまい、水難事故が発生することが心配されている。
 県内では今夏、中学生同士で川で遊泳していて、消防が出動する水難騒ぎが起きている。
 今年は「泳ぐなら保護者同伴で」を徹底させるべきかもしれない。
 コロナ対策として、実家などへの帰省を控える場合もあるだろう。
 いつもなら会える祖父母らと会えない。おじいちゃん、おばあちゃんも寂しさを感じているはずだ。会えなくても、大切に思っている気持ちは何らかの形で伝えたい。
 この夏を思い返したとき、コロナのせいでイベントも遠出もなかったけれど、親子で一緒に過ごせた。
 そんな思い出が残るような、心が通じ合う時間をつくりたい。

カテゴリー: 社説

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