2020.07.06 08:00

【スマホ持ち込み】子どもとルール決めよう

 子どもの生活がスマートフォンに「支配」されないようにしたい。保護者にとって今や、この思いは家庭教育の大きなテーマだろう。
 中学生が学校にスマホや携帯電話を持ち込むことが認められるようになる。文部科学省が条件付きで容認する方針を打ち出した。
 校内での使用は禁止だが、登下校時はスマホを持てる。家庭内で改めて、子どもとスマホの使い方について話し合いたい。
 文科省は2009年の通知で、小中学校への持ち込みを原則禁止し、遠距離通学などの事情があれば例外的に認めるとしてきた。
 今回は中学校に限る容認だ。教室には持ち込まず、登校時に学校側に預けることを要請している。
 小学校では、これまで通りの原則禁止が続く。文科省は今月中にも全国の教育委員会などに通知する。
 容認は保護者の要望を踏まえたものだ。緊急連絡用の手段としては、子どもにスマホや携帯電話を持たせたい人が多い。特に地震などの災害時が想定されている。
 18年の大阪府北部地震は登校時間帯に発生し、多くの保護者が子どもの安否確認に手間取った。その後、府教委は条件付きで小中学校への持ち込みを認めている。
 多くの中学生がスマホや携帯電話を持つようになった。内閣府の調査では、所持率は10年度の49・3%から、17年度は66・7%に上昇している。容認は時代の流れとも言える。
 文科省は持ち込む上で、子ども、保護者、学校が合意して次のような条件を整えることを求めている。
 管理方法や紛失などが起きた際の責任を明確にする▽閲覧対象を制限する「フィルタリング」を保護者の責任で設定▽危険性や正しい使い方を適切に指導―の三つだ。
 学校にスマホを持っていくようになれば、トラブルも起きるだろう。
 高価な機器であり、紛失や盗難が心配される。そこから個人情報の流出もあるかもしれない。
 「歩きスマホ」をすることで、通学路で事故が起きる危険性がある。
 それらの対策が急がれる。文科省は、校内のルールづくりに生徒を参加させることも促している。
 スマホは社会のインフラになりつつある。子どもたちが将来生きていく上で、進化し続けるデジタル機器との関わりは避けられない。
 「スマホ依存」などを避け、上手に付き合う方法を考えたい。
 専門家は、子どもと「スマホの所有権は保護者にあり、貸しているだけ」と確認し、使用時間などを話し合う大切さを強調している。どうすればルールを破らずにすむか、工夫を考えさせることが重要という。
 保護者は「フィルタリング」を設定する必要がある。有害なサイトへの接続を制限できる機能だ。
 なぜ、あなたのスマホをフィルタリングで制限するのか。どういう危険から、あなたを守りたいのか。保護者が思いを伝えることで、スマホを巡るトラブルを防ぎたい。 

カテゴリー: 社説

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