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2020.06.20 08:40

虚ろな税 奈半利事件の実相(12)仕組み 誰も損してないがよ

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 「ふるさと納税」で全国有数の寄付金を得ていた高知県奈半利(なはり)町の職員と親族、返礼品業者が贈収賄容疑で次々と逮捕された。海辺の町でいったい何が起きていたのか。この制度はなぜ生まれ、できた制度は何を生んでいるのか。高知新聞の報道部と地元支局が事件の実相を追う連載「虚(うつ)ろな税(ちから)」は、高知新聞Plusで全文読むことができます。
 

柏木雄太と親族らの逮捕を受け会見する町長の竹﨑和伸=左=ら(5月25日、奈半利町役場)

 返礼品の取引に親族を深く関わらせた奈半利町職員、柏木雄太の“ファミリービジネス”は、町内の返礼品業者を巻き込みながら拡大していった。
 
 □■ 
 
 「肉の返礼品が足らん。全部俺が手配するき、やらんか?」
 
 町内の男性(42)は2016年、小中学校の同級生だった柏木から誘われた。
 
 男性が「経験がない」と断っても、柏木は1年以上誘い続けた。必要な資格の手配、保健所との折衝、町への代金請求まで段取り、ポークステーキなどの返礼品ができると、ふるさと納税の「お楽しみコース」にすぐ組み込んだ。
 
 柏木から紹介された精肉店の仕入れ値は1キロ3千円で、市価の2~3倍。男性は、柏木の叔父の店とは知らなかった。注文すると、別の卸業者からトラックで肉が届いた。
 
 いぶかしんだ男性が仕入れ先の変更を申し出ると、…

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