2020.06.18 08:37

虚ろな税 奈半利事件の実相(10)言い訳 深層水で味付けした

 「ふるさと納税」で全国有数の寄付金を得ていた高知県奈半利(なはり)町の職員と親族、返礼品業者が贈収賄容疑で次々と逮捕された。海辺の町でいったい何が起きていたのか。この制度はなぜ生まれ、できた制度は何を生んでいるのか。高知新聞の報道部と地元支局が事件の実相を追う連載「虚(うつ)ろな税(ちから)」は、高知新聞Plusで全文読むことができます。

奈半利町が仲介サイトで紹介し返礼品として送っていたカニとホタテ。町内では一切加工していなかった(コラージュ)
奈半利町が仲介サイトで紹介し返礼品として送っていたカニとホタテ。町内では一切加工していなかった(コラージュ)
 ふるさと納税の返礼品を通じて地域の活性化を図る奈半利町を、“外貨獲得”による産業振興を掲げる高知県も応援してきた。2017年3月、知事の尾﨑正直は、返礼品に関する国の規制に対し、「角を矯(た)めて牛を殺さないでほしい」と記者会見でけん制している。

 だが、国が法改正を視野に返礼品の規制を強化した2018年秋ごろから、県と奈半利町の信頼関係が揺らぎ始めた。

 「奈半利町はまだカニやホタテを扱っている。取りやめると言ったではないか」

 2018年11月、仲介サイトを見た総務省の担当者から県にそんな連絡が入った。

 県職員は驚いた。国の基準に合わせて返礼品を地場産品に限るよう県が求めた結果、奈半利町は「カニ、ホタテなどは10月末でやめる」と約束したはずだった。...

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