2020.06.11 08:38

虚ろな税 奈半利事件の実相(4)絶頂 孫3人の学費出せた

 「ふるさと納税」で全国有数の寄付金を得ていた高知県奈半利(なはり)町の職員と親族、返礼品業者が贈収賄容疑で次々と逮捕された。海辺の町でいったい何が起きていたのか。この制度はなぜ生まれ、できた制度は何を生んでいるのか。高知新聞の報道部と地元支局が事件の実相を追う連載「虚(うつ)ろな税(ちから)」は、高知新聞Plusで全文読むことができます。
 

 
港に水揚げされた魚。返礼品の中でも人気が高かった(2016年2月、奈半利町乙)
港に水揚げされた魚。返礼品の中でも人気が高かった(2016年2月、奈半利町乙)
 ふるさと納税の寄付額を増やしてきた奈半利町に、国がさらに追い風を吹かせた。2015年から寄付による住民税などの控除額を2倍に広げ、確定申告も簡素化した。
 
 これによって「寄付の輪」に加わる人が爆発的に増えた。2013年度まで100億円前後だった全国の寄付額は、2015年度に1653億円に、2017年度は3653億円まで膨らんだ。奈半利町が全国9位、39億円の寄付を集めたのも2017年度だ。
 
 そのころ、奈半利町でこんな会話が交わされていた。
 
 「いよいよ、昼飯を食うとこがない」。歓喜に沸く町でなぜか、「店が閉まる」という不思議な現象が起きていた。
 
 役場に近い旧商店街の老舗料理店も、昼の営業を取りやめた。実は、のれんが外された店の奥では返礼品の発送作業が延々と続いていた。...

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