2020.06.04 08:37

高知県内の養殖漁業 新型コロナで打撃 マダイ出荷激減

養殖マダイの出荷作業。価格は下落し、出荷量も激減(須崎市大谷)
養殖マダイの出荷作業。価格は下落し、出荷量も激減(須崎市大谷)
価格下落 かさむ餌代
 高知県内の養殖漁業が、新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けている。マダイやハマチなど外食産業を中心に利用されるはずの魚が、消費の縮小で出荷されず、いけすで余っている。

 「50年やってきて、こんなことは初めて」。須崎市でマダイを養殖するベテランが肩を落とす。流通量が減ると値段が上がるのが鮮魚相場の基本だが、現在は量も価格も下落。「ダブルパンチでお手上げ」の状態だ。

 漁業の中でも養殖は特に経費がかかる。魚が育つほど餌代がかさみ、宿毛市では月に数千万~1億円という事業者も少なくない。

 手塩に掛けて育てた魚たち。漁師たちは、祈るような気持ちで消費の回復を待っている。

育てたマダイを生かしたまま大阪などへ送る。今年は1度も出荷できず、現金収入を得られていない漁業者もいる(須崎市大谷)
育てたマダイを生かしたまま大阪などへ送る。今年は1度も出荷できず、現金収入を得られていない漁業者もいる(須崎市大谷)
「生活費取れん」
 須崎市や宿毛市を中心に、県内養殖業で最も事業者が多いのがマダイだ。主に県外消費地の市場や県内外の飲食店などに出荷されてきたが、新型コロナウイルスの影響で外食需要が縮小。出荷量が大きく減り、販売価格も下落した。一方で餌代などの経費はかかり続けるため、漁業者に大きな負担がのしかかり、「廃業する人が出る」との声も漏れている。

 2018年の政府統計によると、高知県内のマダイ養殖は計61事業者(須崎市32、宿毛市23、幡多郡大月町6)で、全国4位の多さ。ほかにカンパチやハマチを含む「ブリ類」、クロマグロなども養殖されている。...

この記事の続きをご覧になるには登録もしくはログインが必要です。


関連記事

もっと見る

ページトップへ