2020.05.28 14:36

歴史資料は廃棄前に相談を コロナ断捨離で危機感

高知市東部で地主をしていた個人宅から見つかった文書(県立高知城歴史博物館提供)
高知市東部で地主をしていた個人宅から見つかった文書(県立高知城歴史博物館提供)
こうちミュージアムネットワーク 学芸員が価値鑑定へ
 廃棄予定の歴史・自然史資料に関する相談窓口を、高知県内約70の文化施設などでつくる「こうちミュージアムネットワーク」がこのほど開設した。新型コロナウイルスによる外出自粛で、不要なものを捨てる“断捨離”が話題に上がったことがきっかけ。「何気ない物が貴重な資料だと分かることもある。地域の歴史を残すために、ぜひ捨てる前に連絡して」と呼び掛けている。

 こうちミュージアムネットワークが資料廃棄に対応する相談窓口を開設するのは初めて。“断捨離”ブームを受けて筒井秀一会長(64)=高知市立自由民権記念館長=が「各地で伝わってきた資料が、断捨離で捨てられてしまうのでは」と危機感を抱いたといい、5月14日に設置した。

 対象となる資料は手紙、ふすま、写真、教科書、はく製、民具、学校日誌、祭礼に関する文書など。江戸時代以前から現代に至るものまで、年代は問わない。これまでに10件ほどの相談があり、旧日本海軍の元帥に関する資料や江戸時代の文書などとみられるものが見つかったという。

 こうちミュージアムネットワークの事務局を担う県立高知城歴史博物館も、個人からの依頼で資料の調査を行うことがある。2017年には先祖が地主をしていたという個人の家から、江戸時代から戦前に至る高知市の地主に関する文書、皿鉢などの調度品など合わせて約3千点が見つかった。高知城歴史博物館の担当者は「個人のお家に『これは!』っていうすごいものが残っていることがあるんですよ」と話す。

 相談があれば、学芸員が直接資料を鑑定し、価値判断を行う。問い合わせはこうちミュージアムネットワーク事務局(088・871・1629)へ。(河本真澄)

カテゴリー: 社会高知中央

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