2020.05.27 15:52

必要?夏のマスク 登校や出勤時、熱中症も心配 「3密以外は…」と吉川医師


 日中の気温が25度を超える日もある高知県内。新型コロナウイルス対策のマスク着用に、蒸し暑さや若干の息苦しさを覚えることも増えてきた。政府提唱の「新しい生活様式」で着用が求められる一方、子どもや高齢者を中心に熱中症の心配が高まり始める。感染の不安が消えない中で、近づく夏。マスクの適切な〝着脱〟はあるのだろうか。

 「緊急事態宣言」が解除され、街中に少し人の流れも出始めた。朝夕にはランドセルを背負った児童や、自転車に乗った生徒の姿も戻ってきた。

 それでも行き交う子どもらの顔には一様にマスク。文部科学省は「学校の新しい生活様式」として、マスクは「基本的には常時着用が望ましい」としつつ、熱中症などの可能性が高い場合はマスクを外して、換気や距離を保つ配慮を▽体育の授業では着用の必要なし―などと示す。

 では、具体的に着用するのはどういった場合か。

 小児科医で高知県感染症対策協議会の吉川清志会長は「(児童らが集まる)建物内や教室では着用しないといけない。必要なのは三密(密集、密接、密閉)が当てはまる場合」とする。

 ただ、マスクは、飛沫(ひまつ)を飛ばさないように防ぐことが目的。そのため、登下校時や互いの距離が保てる屋外など「飛沫がなく、密でなければ着用しなくてもいい」と説明。

 通学など複数で歩く場合でも「心配なら着用でいいが、距離を取ったり、おしゃべりを控えたりすればマスクは必要ないと思う。着用は校門をくぐってからで大丈夫」という。

 今後、心配される熱中症については「冷たい空気を吸うことで体温は発散されるが、マスクにより温かい空気しか吸えないと、体温調節の機能が損なわれる」可能性を指摘。

 体温は薄着や発汗でも調節されることから「エアコンの冷気やこまめな水分補給を欠かさず、適度な運動で汗をかくことも予防になる」としている。

 歩いたり自転車に乗ったりする時にマスクをしている人も多いが「マスクなしの近距離で3分以上が濃厚接触。大都市のように密集していなければ、すれ違うくらいは問題なく、家族なら自動車の中も着用は必要ない」。

 県内で感染確認ゼロが続いている状況を踏まえつつ、「(必要ない場合に)着けていない人がおかしいのではない。心配する気持ちと科学的な根拠を切り離し、自分の考えを他人に求めないようにしてほしい。過剰に恐れないことが大事」と呼び掛けている。(飯野浩和)


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