2020.05.10 08:44

「高知南国道」全通へ着々 高さ15メートルの高架橋、市街地縦断

高知中央ICから南西方面を望む。手前左は高知市高須砂地の「サンピアセリーズ」のプール
高知中央ICから南西方面を望む。手前左は高知市高須砂地の「サンピアセリーズ」のプール
高知南ICは少し複雑な立体構造
高知南ICは少し複雑な立体構造
五台山から高須方面に向けて市街地を一直線に走る高架橋
五台山から高須方面に向けて市街地を一直線に走る高架橋


 高知県高知市から高知龍馬空港へと延びる自動車専用道路・高知南国道路(全長15キロ)が本年度中に全面開通を迎える。工事が進む高知インターチェンジ(IC)―高知南ICは、6・2キロ区間のほとんどが高架橋で、市街地をまたぐように縦断する。空から見下ろしたその全体像と、橋の上で着々と進む作業の風景をお届けする。


 金属パイプで組んだ階段を恐る恐る上り、高さ約15メートルの高架上に出た。穏やかな日差しに風が少し。前方に高知東消防署。下には県道高知北環状線が走る。
 
 午前9時半。2台のコンクリートポンプ車が昆虫の足のようなブームを伸ばす。そこから象の鼻のようにホースが垂れ、生コンが噴き出した。縦横に組まれた鉄筋が覆われ、橋の表面が徐々にねずみ色に覆われていく。
 
 約30人が手分けしてトンボでのばし、専用の機械で振動を加えて締め固める。2時間ほど乾かした後は職人の手作業。水はけのため、金ごてで中央から両側へ2%の傾斜を付けて仕上げていく。
 
 現場担当者によると、1日かけて流し込むコンクリは約190立方メートル。ミキサー車で約50台分。「コンクリ作業は始めたらノンストップ。技術者に集まってもらうのも大変なんです」
 
 幅約25メートル、長さ約30メートルの路面にこれほど大量のコンクリと人の手が要る。建設区間は車で走ればわずか5分の距離だが、そこに詰まった技術と労力を目の当たりにした。
 
      □
 
 県東部への延伸が期待される高速道路網。そのスタート区間に位置する高知南国道路は、高知ジャンクション(JCT=高知市一宮)から高知空港に至る自動車専用道路で、国土交通省が総事業費約1734億円で2000年に着工した。このうち、高知南IC―高知龍馬空港IC(8・8キロ)は16年4月までに開通済みだ。
 
 残る高知JCT―高知南ICでは、高架橋の架設作業が17年から始まった。鋼製やコンクリート製の高架橋は、大きいものは長さ50メートル、重さ760トンという巨大構造物。深夜の県道を通行止めにした据え付け作業が、何度かに分けて実施された。
 
 昨年12月には五台山を抜けるトンネルも貫通。ドローンによる空撮では、大きな曲線を描くインター部分も含め、区間の全体像が一望できる。
 
 工事は今、大詰めの段階。全面開通すると、高知JCTから高知龍馬空港ICまで13分で行けるようになるという。
 
   写真・佐藤邦昭
   文 ・八田大輔
県道高知北環状線から見上げる強固な橋の“骨格”(高知市高須砂地)
県道高知北環状線から見上げる強固な橋の“骨格”(高知市高須砂地)
高さ15メートル以上ある高知南IC付近。重い鉄筋を組む作業が進んでいた(高知市五台山)
高さ15メートル以上ある高知南IC付近。重い鉄筋を組む作業が進んでいた(高知市五台山)
金属製の橋の上に生コンクリートが流し込まれる。地上からは見えない作業(高知市高須砂地)
金属製の橋の上に生コンクリートが流し込まれる。地上からは見えない作業(高知市高須砂地)

生コンクリートが乾かないうちに大きなトンボで平らにならす(高知市高須砂地)
生コンクリートが乾かないうちに大きなトンボで平らにならす(高知市高須砂地)
真新しいアスファルト舗装。まだ白線も標識もない(高知市五台山)
真新しいアスファルト舗装。まだ白線も標識もない(高知市五台山)
五台山を貫くトンネルも大枠が完成。照明の設置や舗装などの作業が残る(高知市五台山)
五台山を貫くトンネルも大枠が完成。照明の設置や舗装などの作業が残る(高知市五台山)

カテゴリー: 社会高知中央

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