2020.05.04 08:00

小社会 現代の戦乱

 戦国時代の剣豪、塚原卜伝(ぼくでん)にはさまざまな逸話や伝説がある。戦わずして敵に勝つ無手勝流はよく知られているが、弟子入りしたばかりの若者とのやりとりもおもしろい。

 若者が尋ねる。「一生懸命に修行すれば何年で免許皆伝に」。「そうじゃな、五年くらいか」と卜伝。早く上達したい若者が、「寝食を忘れて修行すれば」と問うと「十年か」。若者は焦って「それでは、死に物狂いで…」。すると卜伝は笑いながら「一生無理じゃな」(戸田智弘著「座右の寓話(ぐうわ)」)。

 時代とともに脚色されているかもしれない。ただ、伝えたいことは明確だ。無理をしたら何事も続かない。継続こそが大切―。若い剣士をだしに今にも通じる大事なことを教えている。

 長い時を経て、先が見えない現代のコロナ禍。「継続が必要と分かっていても…」。多くの国民はそんな気持ちに違いない。全都道府県に出ている緊急事態宣言がきょう延長される。休業要請され、外出自粛を求められてきた国民の動揺は大きいだろう。

 「自粛疲れ」で心の変調を感じている人がいる。飲酒量増加や「コロナうつ」を心配する専門家もいる。公的機関に限らず家族や友人…。悩みを一人で抱え込まず、誰にでも相談しやすい社会でありたい。

 若い時、卜伝は修行で諸国を巡った。そこで多くの死に接し、後に「人の和」を願う剣を目指した。無理せず、助け合いながらこの戦乱を乗り越えたい。


5月4日のこよみ。
旧暦の4月12日に当たります。ひのと ひつじ 二黒 先負。
日の出は5時15分、日の入りは18時51分。
月の出は15時10分、月の入りは3時15分、月齢は11.0です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で3時40分、潮位165センチと、15時46分、潮位160センチです。
干潮は9時49分、潮位56センチと、21時57分、潮位33センチです。

5月5日のこよみ。
旧暦の4月13日に当たります。つちのえ さる 三碧 仏滅。
日の出は5時14分、日の入りは18時52分。
月の出は16時20分、月の入りは3時51分、月齢は12.0です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で4時17分、潮位175センチと、16時41分、潮位175センチです。
干潮は10時30分、潮位34センチと、22時45分、潮位35センチです。

カテゴリー: 小社会コラム

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