2020.04.12 08:00

【レジ袋有料化】習慣変えプラごみ減らせ

 買い物用レジ袋の有料化が7月に始まる。これに先立って今月から、小売り大手のイオンやマツモトキヨシがレジ袋の無料配布をやめた。
 私たち消費者は、ただでレジ袋をもらい、使い捨ててきた習慣から脱却することが求められている。
 7月からの有料化は、コンビニエンスストアも含めた全小売店に義務付けられる。買い物をした店でレジ袋が欲しい場合は、1枚当たり1円以上で買わなければならない。
 有料化によってレジ袋の使用を減らし、環境に大きな負荷を掛けている使い捨てプラスチックの排出量を削減することが目的だ。政府は2030年までに国内の排出量を25%減らす方針を打ち出している。
 欧州などでは、レジ袋の有料化や禁止は有効な環境対策として浸透しており、日本は長らく遅れていた。政府が今回踏み切った背景には、大量のプラスチックごみを発生源とした海洋汚染の問題がある。
 海にレジ袋などのプラごみが流れ込み、壊れて5ミリ以下の微粒子になった「マイクロプラスチック」。有害化学物質を吸着する性質がある。誤飲した鳥や魚などの生態系に被害が広がっており、人の健康への悪影響も懸念されている。
 太平洋マリアナ海溝で捕獲された甲殻類の体内にマイクロプラスチックが見つかった。生息していた場所は水深6千メートルを超える深海である。
 環境白書が紹介している試算によれば、全世界で毎年800万トン以上のプラごみが海へ流出し、50年には海洋中で魚の重量を超えてしまう。
 世界的問題になっている深刻な海洋汚染に対し、私たちがまず打てる手だてがプラごみをできるだけ出さない、レジ袋は使わないという取り組みだろう。
 富山県は全国に先駆けて08年から、レジ袋の無料配布廃止を県内のスーパーとクリーニング店からスタート。買い物時に携帯する「マイバッグ」を県が配布して、レジ袋の代わりに持参することを呼び掛けた。
 19年3月時点でドラッグストアやホームセンターも含めた53社514店舗に広がり、マイバッグの持参率は95%にもなっている。高知県でも見習いたい取り組みだ。
 ただ、使い捨てプラスチックはレジ袋だけではない。ペットボトルや食品容器…。リサイクルも進められているが、汚れて再利用できない物が大量焼却されて二酸化炭素を多く排出し、東南アジアなどにプラごみが輸出されている現実がある。使い捨てプラスチックはできるだけ避けるという意識が欠かせない。
 環境への負荷を顧みず、便利さを追求する時代は終わった。多くの日本人の行動に染みついた使い捨て文化からの脱却に向け、一人一人が行動を変えていく必要がある。
 その第一歩として、買い物時には袋を持参したい。既に持っているレジ袋を折りたたみ、ポケットに入れておくだけでもマイバッグになる。そうした習慣を老若男女にかかわらず取り入れることから始めよう。

カテゴリー: 社説

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