2020.03.25 08:40

ワクドキ!こうち総文(3)


 7月31日~8月6日、高知県で初めて開かれる予定の第44回全国高校総合文化祭「2020こうち総文」。高知新聞では、開催23部門や、大会の企画運営を担う生徒実行委員会の活動を紹介する特集ページ「ワクドキ!こうち総文」を掲載しています。

 今回は、工夫を凝らしたおみやげで高校生をもてなす美術・工芸部門と、書道、囲碁、自然科学の各部門との計4部門を取り上げました。生徒実行委員が執筆する4こま漫画「そうかっ!」もお見逃しなく。(「こうち総文」取材班)


高知の魅力が伝わるようにと、デザインを工夫しながら新聞バッグづくりに取り組みました(1月、高知高校)
丸ごと「高知」おみやげに!
 大会全体で2万人以上の高校生が集結する総文。美術・工芸部門にも例年、400人を超える高校生作家が集まり、作品解説を交えた鑑賞会や交流会などで親交を深めます。

 そしてこうち総文。美術・工芸部門は総力を挙げて全国の生徒をもてなそうと企画を準備しています。その目玉は、「おみやげ大作戦」。コンセプトはずばり、「高知を持って帰る」です。

 参加者に渡すおみやげセット=イラスト=は、素材に▽日本一の森林県をアピールする高知県産ヒノキ▽日本画の画材として評判の高知麻紙▽県産ショウガを使って山田高生が開発した「高校三年生の山田まん」▽古新聞を再利用した「しまんと新聞ばっぐ」―などを使用。部門の生徒実行委員長の明徳義塾高2年、市原百(もも)さん(17)は、「高知の魅力を知ってもらいたいのはもちろん、参加者の想像力が膨らむものにしたくて」と狙いを話します。

 1月、部門生徒約50人が集まり、まず新聞バッグの制作に着手。公認インストラクターと高知新聞販売所スタッフの手ほどきを受けて丁寧に仕上げ、「思ったより丈夫!」「高知らしい記事を使ってデザインしたいね」と話していました。

 バッグは今も手分けして制作中。「高知とアートの魅力を広く発信し、高知と人、アートと人、人と人とがつながるきっかけになれば」と市原さん。メッセージ性豊かなおみやげセットが、全国の生徒に“ワクドキ”を届けます。



 
1月の200日前イベントで、迫力ある書道パフォーマンスを見せた中村高校の書道部員たち
心込めておもてなし
 高校文化部の中には、学校外で活躍する機会が多くあるところもあります。中村高校書道部もその一つ。音楽に合わせ、何人かで大きな紙に筆を振るう「書道パフォーマンス」を、病院や老人ホームなどで年に10回ほど披露しているそうです。

 「泣いて喜んでくれる人もいて…、誰かを楽しませたいという気持ちが芽生えた」―。そう話す部長の武政歩果さん(17)。そんな思いを胸に、今、部員とともに、こうち総文の準備を進めています。

 書道部門はコンクールのほか、全国の高校生が交流を兼ねて県内の名所を訪れ、鳴子に揮毫(きごう)してもらう企画を準備中。40以上に分かれるグループで案内役を務めるのが、県内の書道部員たち。

 現在、案内用の小旗や県内の名所などをPRする動画を制作中。各校が撮った写真や映像をまとめる予定で、中村高校も赤鉄橋や沈下橋などに出向き、ロケを済ませたそうです。

 「どうすれば喜んでもらえるか、自分たちで考えています。たくさんの人に高知を楽しんでもらえるように頑張りたい」。地域との交流で育まれた「おもてなしの心」で、全国の高校生を迎えます。

 
昨年11月、プレ大会での対局。盤上を見つめるまなざしは真剣そのもの
全力出せる手伝いを
 見つめるのは縦横19本ずつの線でできた升目。白と黒の石を交点に打ち合い、繰り広げられる陣取り合戦。囲碁部門に出場する高校生棋士にとって、四十数センチ四方の碁盤は、真剣勝負の“戦場”です。

 高校生の全国大会は春の選抜、夏の選手権、そして総文。各県男女1人ずつが出場する個人戦と、各県の3人チームによる団体戦の2種目で、日本一を懸けた熱戦が繰り広げられます。

 その戦いを支えるのが、部門の生徒実行委員。こうち総文では、高知工業高校の生徒会メンバーが実行委員として、受け付けや司会、進行といった大会運営に当たります。

 生徒実行委員長の2年生、野村英生さん(17)は、2019年夏のさが総文を視察。「静かに対局しているかと思っていたけど、一手ごとに応援などの声が飛び交って、盛り上がっていたのに驚きました」

 本大会については、「選手が全力を出し切れるよう、スムーズに運営できるようお手伝いしたい」ときっぱり。「スタッフ全員が大会全体を把握して、問い合わせにもすぐ答えられるようにしたい」。4月以降、急ピッチで夏への準備が進みます。

 
昨年11月のプレ大会では、県内の科学部員らが研究成果を発表しました
魅力が伝わる大会に
 自然科学部門の大会は「研究発表」。物理、化学、生物、地学といった理科系各分野の研究や観察の成果を口頭やポスターで発表します。例年、大学生顔負けのディープな研究が報告される中、2019年夏のさが総文では、春野高校科学部がイシダタミという巻き貝の暑さ対策を考察し、優秀賞に選ばれました。

 また、研究発表以外にも、開催地に関連したプログラムが多くあります。その一つ「巡検研修」は、全国から集まった科学好きの生徒が、開催県の研究施設や自然観察スポットなどをめぐり、科学的な知見を深めます。

 こうち総文では、高知大学や高知工科大学、室戸ジオパークなどがコースとなる予定。現在は大会に向け、案内役となる部門の生徒実行委員らが順次下見し、全国の生徒に紹介したいポイントなどをチェックしています。

 生徒実行委員長の山田高2年、秋山浩輝さん(17)は、新型コロナウイルスの状況を心配しつつ、前向きにこう話してくれました。

 「来る人は不安かもしれないけど、高知の魅力が伝わる大会にしたいですね。『来てみたら良かった』と思ってもらえるように」

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カテゴリー: 教育こうち総文教育

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