2020.03.19 08:43

〈新型コロナ 声…高知から〉面会制限いつまで 患者家族「認知症進む」

病院側も戦々恐々
 新型コロナウイルスの感染が拡大している影響で、高知県内の医療機関の多くが面会制限を設けている。高知市の患者家族から「会わない間に入院中の母の認知症状が進むのでは」と心配する声が高知新聞社に寄せられた。感染拡大の終息の見込みが立たず、面会中止の長期化も考えられ、苦悩している患者家族がいる。

 「命を守る病院の対応は当然だが、母との会話もままならないのは不安」。切実な声を上げる女性には、認知症傾向の90代の母親がいる。現在、県内の病院に入院中。3月に入って病院が「家族でも不要不急の面会は禁止」の措置をとった。母親は物忘れは激しいが会話は普通にできる。女性は「今は母の認知機能が失われていくのを受け入れるしかない。同じような境遇の家族もいるのでは」と声を上げた。

 高知県の県立病院課によると、面会制限は厚生労働省が医療施設に示した留意点に基づく措置。2月末以降、多くの医療機関や介護施設が「感染経路の遮断」を目的に面会制限を決めた。対応は病院ごとに分かれ、「家族の面会のみ、感染対策をした上で許可」という所もある。

 面会制限はインフルエンザなどでも設けられてきたが、「コロナの場合、感染拡大の終息が見通せない」と県立病院課。高齢者の死亡率が高く、感染しても無症状の人もいるため、「高齢者の患者の多い病院は特に慎重になる」と数井裕光・高知大教授(神経精神科)。

 数井教授によると、面会がかなわない場合は、家族の写真を病室に飾る▽手紙を送る▽電話で話す―の対応策が考えられるという。

 県内外で医療従事者によるコロナウイルス感染発覚は多発し、院内感染でなくとも閉鎖に追い込まれる施設もある。「報道でのダメージは大きい。インフルエンザ以上に戦々恐々としている」とある医療関係者は話す。

 一律の面会禁止は全国でも問題に。富山県では、面会禁止中の認知症の入院患者が危篤に陥る事例が起きた。家族でなければ気づけない変化が見落とされたことが原因だと、公益社団法人「認知症の人と家族の会」は訴えている。16日、同会は厚労省に、面会が画一的に禁止されないよう医療機関に要請する要望を出している。

 県東部の46歳の女性は、94歳の祖母が県内の病院に入院中だ。「祖母は意思の疎通もできん状態やけどいつ死んでもおかしくない。面会制限で会えんまま死なれたくない」(村瀬佐保)

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