2020.03.16 08:00

【新型コロナ対策】総合的、機動的に対処を

 新型コロナウイルスの感染防止や雇用維持などを支援するため、政府が緊急対策の第2弾を決定した。
 休校中の学校給食費の保護者への返還や、フリーランスで働く人の休業補償などを盛り込んだ。感染は現時点で終息が見通せないだけに、切れ目のない対策で社会や生活への打撃をできる限り抑えたい。
 緊急対策の柱の一つは、一斉休校に伴い仕事を休んだ保護者への収入補償だ。休校対応で特別な有給休暇制度を作った企業の従業員は正規・非正規を問わず、休業期間の賃金全額をもらえる。
 突然の休校で混乱が広がっているだけに補償は当然だ。本来なら休校の要請と同時に対策を示して、理解を求めるべきものだろう。
 安倍晋三首相は全国的なスポーツや文化イベントの自粛要請について、さらに10日程度の延長を要請。中国や韓国などからの入国制限も強化した。こうした取り組みは観光やレジャー、外食産業などへの影響が大きい。
 とりわけ非正規従業員やフリーランスで働く人は、収入の大幅減につながりやすい。中小企業も一時的な収益悪化が資金繰りに直結し、経営を左右しかねない。
 緊急対策では、感染症の影響で休業した非正規やフリーの人に融資する仕組みを設ける。中小企業への新たな貸付制度も創設。売上高が急減した企業は実質無利子、無担保で借りられるようにする。
 いずれも必要な対策である。一方で感染が終息するまでの期間が長期化すれば、大幅減収となる人はさらに増えるだろう。仮に中小企業の倒産が相次げば失業者も増え、景気は腰折れする。
 全国知事会からは特に厳しい業種への一時支給金の創設など、踏み込んだ対策を望む声も出ている。状況に応じて、より一層きめ細かな支援が欠かせない。
 第2弾の対策に伴う財政措置は4308億円で、第1弾の153億円から大幅に拡充された。そもそも第1弾は内容、規模ともに「国民の不安解消にはつながらない」との指摘もあり、政府対応の「後手」批判の一因になった。
 感染の状況はこれからも時々刻々変化しよう。政府にはあらゆる事態を想定し総合的、機動的に対処することが求められる。
 高知県でも対策は待ったなしだ。
 県は40億円規模の緊急対策を打ち出している。具体的には生活困窮者への相談や休業で収入が減った人への貸し付け支援などのほか、売り上げが悪化した中小事業者の資金調達を支援する制度融資も創設する。
 私たち一人一人もできることを考えたい。県内の農家や飲食店は、高知市の日曜市出店者の野菜を詰め合わせインターネット販売を始めた。日曜市の休止に伴う支援策だ。こうした取り組みが増えれば、県経済の落ち込みを抑える一助となろう。
 知恵を出し合い、一丸となってウイルスとの闘いを制したい。

カテゴリー: 社説

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