2020.03.11 08:39

1964年聖火リレーの感動再び 四万十市役所でトーチなど展示

四万十市役所1階の正面入り口に設けられた展示コーナー
四万十市役所1階の正面入り口に設けられた展示コーナー
ランナー体験 市川さん協力
 1964年の東京五輪で聖火ランナーを務めた高知県四万十市安並の市川忠男さん(71)のユニホームやトーチなどが、四万十市役所(中村大橋通4丁目)ロビーの「東京2020オリンピックコーナー」で展示されている。当時の熱気を感じさせる資料が並んでおり、市川さんは「オリンピックが開かれるワクワクを高めてもらえたらうれしい」と話している。


聖火リレーの思い出を振りかえる市川忠男さん (四万十市安並の自宅)
聖火リレーの思い出を振りかえる市川忠男さん (四万十市安並の自宅)
 展示は、機運を盛り上げようと四万十市が企画。リレーシーンを捉えた写真や記念メダルなども、4月24日まで展示している。

 旧幡多郡十和村出身の市川さん。16歳の時、十和村教育委員会から「聖火リレーを走ってくれんか?」と言われた。当時、大工の見習として働いていた市川さんに、どうして白羽の矢が立ったのか。中学時代から長距離走が好きだったことを知っていた先生が推薦してくれたのか。理由も分からないまま、「リレー? 村内のイベントかな」くらいの、気持ちで引き受けたという。

 ところが、十和村の広報紙だったか、「市川君、聖火リレー決まる」の文字。「本当のオリンピックだと気付いてびっくりしました」と笑う。一躍、“ヒーロー”になった市川さんのもとには、「力がつくように」と、村民から卵の差し入れが届くことも。トーチを持ったフォームを維持して走る練習を繰り返し、本番に備えた。

 市川さんの担当は室戸市羽根町付近の約2キロ。前走者のトーチが放つオレンジ色の火と煙が視界に入ってきた瞬間は、今でもまぶたの裏にしっかり焼き付いている。「私があの火をつなぐんだ、と背筋が伸びました」。感動がよみがえった市川さんの目に涙が光った。

 「みんなが火をつなぐことで、世界の人の気持ちをつないだようだった」。半世紀の時を経て、再び日本を、土佐路を巡る五輪の聖火。四万十市では4月20日、四万十市中心部と佐田沈下橋の計3・3キロを16人が走る予定。市川さんは「実際に聖火リレーを見て、多くの人に感動してもらいたい」と、胸を熱くしたあの日を思い出しながらほほ笑んだ。


聖火リレー支援のボランティア募集
 四万十市は、聖火リレーで沿道の警備や道路の交通整理を担うボランティア30人を募集している。問い合わせや申し込みは四万十市生涯学習課スポーツ振興係(0880・34・2071)へ。(平野愛弓)

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カテゴリー: スポーツ東京五輪スポーツ

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