2020.02.14 08:44

受験シーズン真っ盛り 高知県の合格祈願・パワースポット紹介

最後は神頼み!?
 受験シーズンまっただ中。既に合格を決めたという人もいるでしょうが、最後の追い込み、わらにもすがりたいという受験生もいるのでは。志望校合格のために必要なのは一に勉強、二に勉強、三、四がなくて五は…ちょっとの運と願掛けかも。そこで今回は、受験生に聞いた願掛けエピソードのほか、受験に御利益があると人気の高知県内の“パワースポット”や物を紹介する。

「落ちない」ゴトゴト石 
高知市土佐山桑尾

 高知市中心部から車で40分。細い山道を上がって見えてくるのは、沢の近くの不安定な場所に鎮座する大きな岩。しめ縄を巻かれ山の中で神々しい姿を見せている。

 「落ちそうに見えて落ちない」ため、古くから受験に御利益のある場所として人気がある。物珍しさから県外から見に来る人もいる。

 本当に落ちないのか―。高知新聞の記者2人(身長190センチと、柔道家の力自慢)が力いっぱい押してみたところ、石は「ごろっごろっ」と音を立て、落ちる?と思わせたものの、やはり落ちなかった。これは御利益ありと納得。

「すべらない」砂のお守り 
土佐くろしお鉄道

 土佐くろしお鉄道が、急な上り坂で車輪が空回りするのを防ぐために窪川―荷稲間などで準備している砂。レールにまくと、レールと車輪の摩擦が大きくなりすべり止めの役割を果たす。「普段鉄道を使ってくれている高校生の力になれないか」という土佐くろしお鉄道社員の提案で、2012年から小瓶に詰めて販売している。

 四万十市の一條神社でご祈祷(きとう)を受けており、「県外に住む孫に」などと購入する人が多いという。企画営業課の花岡浩司さんによると、「毎年うれしい報告が寄せられるので効果は高いはず」とのこと。

 購入は土佐くろしお鉄道の中村駅の売店のほか、宿毛駅、ごめん・なはり線の安芸駅の窓口でも可能。1個300円。

郷土の学問の神様 
谷秦山墓所(香美市土佐山田町)

 谷秦山は江戸時代に儒学者として活躍し、国学や天文学を研究。没後は「学問の神様」としてあがめられている。

 墓の近くには文字を書いた日の丸がたくさん掲げられている。絵馬のように志望校合格への思いをしたためるのだ。近所の男性(81)も「息子の大学受験の時に来た」。日の丸は近くの八王子宮などで購入できる。宮司は「毎年受験シーズンになると多くの受験生が訪れる。高知ならではの人物というのが人気を集めているのではないか」と話す。

絵馬や石像に御利益 
潮江天満宮(高知市天神町)

 学問の神様として有名な菅原道真をまつった神社。毎年県内外からたくさんの人が合格祈願に訪れる。絵馬奉納所には「○○大学に合格できますように」「国家試験に受かりますように」などと書かれた絵馬がずらり。本殿の近くにある牛の石像をなでるのもならわしの一つ。

高みへ駆けるカモシカ 
わんぱーくこうち

 カモシカは絶壁に立っても落ちないため、受験に御利益のある動物―、とインターネットにある。真偽のほどは定かではないが。高知県内にはニホンカモシカが1600頭ほど生息しているとされるが、険しい山間部に探しに行く暇があったら勉強した方がいいし…。

 そこで、わらにもすがりたい人は高知市桟橋通6丁目のわんぱーくこうちアニマルランドへ。わんぱーくこうちでは7頭飼育。飼育員の山崎博継さんは「確かに傾斜の強い高知県の山間部でもすいすい上がっていきますね。縁起が良いのかも。展示場の中に大きい石があり、簡単にぴょんぴょんと上がる様子も見られます。『高いハードルも越えられる』という励みになればうれしい」と話していた。

一言地蔵に一念託し 
竹林寺(高知市五台山)

 「1回につき一つだけ願いを叶えてくれる」とのいわれがある一言地蔵。僧侶によると、欲張らず、願いが叶ったらお礼参りに行って、また日を改めて次のお願いをするのが良いそう。本堂でのお参りと併せ、受験前に思いを託しに行く人多数。高知市内での受験生アンケートでも、「一言地蔵に行かなくちゃ」と言う受験生や保護者も多かった。

人気絶えぬ「薫的さん」
高知市洞ケ島町

 学問、芸術、武道などあらゆる点で能力が高かったと言われる薫的和尚をまつった神社。「薫的さん」という愛称で親しまれている。高知県に生まれ、権力者の山内家にも臆することなくもの申したという「いごっそう気質」に共感し、参拝する人が後を絶たないそう。


受験生の験担ぎ十人十色 高知市で35人に聞きました
 合格のためにしている願掛けを教えてください―。高知市内で受験生にそんな質問を投げ掛けてみた。答えを聞けたのは35人と少ないものの、それぞれに思いを込めたり、縁起を担いだり。ユニークな答えもあった。

お守りかき集め
 まず第3位は、7人が挙げた「お守りを持っている」。小津高校3年の女子は「母が滋賀県の日吉大社でお守りを買ってきてくれました。うれしかった」。土佐高校3年の女子は「お母さんに『取りあえず持っとけ』と言われ、家中のお守りをかき集めて持ってます」と豪快な答え。

 こんなお守りも力になっているよう。高知市の愛宕中学校3年の男子は「地域の人が手作りしてくれた『合格あたごちゃん』のマスコットをリュックに付けています」。友達からもらった手作りのお守りや手紙を試験会場に持って行ったという朝倉中学校3年の女子は「手作りの物は気持ちがこもっていて、寄り添ってくれている、1人じゃないって思えました」と話した。

 続いて2番目に多かったのが、これも定番の「神社やお寺に行く」で9人。高知市の潮江天満宮や薫的神社を挙げた人が多く、高知学芸高校3年の男子は「あまり知られたくありませんが、勉強の合間にこっそり薫的神社にお参りに行っています。やれることは何でもやっちょかんと」。吾川郡いの町の椙本(すぎもと)神社に行ったという高知西高校3年の男子は「地元では『大国さま』と呼ばれ御利益があるんですよ」。

お参りより勉強
 これら神頼み系を抑え、最も多かった答えは―。「何もしない」の10人だった。

 土佐塾高校3年の女子は「いつも通りがベストを出せると思います。違うことをすると何かくるいそうな気がして」。男子浪人生は「去年神社にお参りに行ったけどダメだったので…」と今年は何もしないという。「神頼みする時間があったら勉強した方がいい」(追手前高校3年、男子)「受かる人は受かる」(浪人女子)など力強い回答もあった。

 その他にも独自の願掛けや、力になりそうな周囲の支えも。

 女子浪人生は「徳を積むというか…、落ちているごみを拾ったり家族が食べた分のお皿でも洗ったりするようにしています。高校の部活で最後の大会前に心がけたら実を結んだので」。別の女子浪人生は「おでこを出した方が福が入ってくると聞いたので、額が出るような髪形にしています」。

 小津高校3年の女子はクラスの副担任からえんぴつをもらった。クラス全員に配られたそのえんぴつは、「先生がナイフで一本一本、心を込めて削ってくれたもの」だそう。

父の手作り人形…
 土佐高校3年の女子は「お父さんが合格祈願のために、ペットに似た人形を手作りしてくれました。それにお祈りするのが習慣になっています」。お父さんの活躍は他にも。「センター試験の朝、父からカツサンドをもらいました」と教えてくれたのは学芸高3年の女子。コンビニのサンドイッチだったそうだが「私が起きるとテーブルに置かれてて。父の不器用なメッセージがうれしかったです」。

 受験シーズンもあと少し。それぞれのスタイルで念には念を入れてラストスパートを。今日を頑張るみんなにサクラサクが届きますように。(深田恵衣)

カテゴリー: 教育主要

ページトップへ