2020.01.28 08:52

土佐あかうし「赤身らしさ」で独自格付け 高知県とJA「霜降り」と差別化


 高知県とJA高知県は、高知県畜産振興の柱とする土佐あかうしについて、「あかうしらしさ」を評価基準にした独自の格付け制度を4月から導入する。赤身肉の独特のうまさが市場から支持されているあかうしだが、いわゆる「霜降り」が重視される現行の牛肉格付け制度では必ずしも高いランクにならず、ニーズと取引価格にギャップが生じているため。あかうしの評価基準を確立することで、品質の安定とブランド化を進める。赤身肉独自の格付けは全国で初。

 既存の牛肉の格付け制度は、サシ(脂)の入り具合などで肉質の等級を「A5」から「A1」ランクに分類。市場でも、黒牛のA5の霜降り肉が高値で取引されている。

 一方、この制度ではサシの少ない赤身肉が特徴の土佐あかうしは、約6割がA2かA3となり、赤身肉の高い評価が価格に反映されづらくなっている。このため、単価が高いサシの入った肉づくりに走る生産者もおり、赤身らしさを重視する都市部のシェフらから「脂肪分が厚く、赤身部分が少ないものが混じる」との不満も出ていた。

 新たな格付け制度はそのギャップ解消が狙い。県や精肉業者、生産者らでつくる「土佐和牛ブランド推進協議会」が2019年度から検討し、27日の会合で基準をまとめた。
 
 新制度は「TRB(土佐あかうしらしいビーフ肉)格付け」と命名。現行の格付けでA2、A3となった枝肉を、あかうしの特徴である「ロースの大きさ」「皮下脂肪の薄さ」を基準に再評価し、最高級を「R5」、標準以上を「R4」とする。

 R5、R4の赤身肉は、高知県広域食肉センター(高知市海老ノ丸)で行う競りでの最初の単価がA5、A4相当になることを目指す。さらに「土佐あかうしRougeBeef(ルージュビーフ)」と名付けてブランド化を図る。

 課題は、取引価格が上がった場合の販路の維持・確保や、県内で100戸余りある生産者の飼育方法の統一など。県畜産振興課は「品質が高位安定すればブランドの魅力が増し、販路につながる。そうなれば生産者の足並みもそろう。プロモーションと、生産者への周知徹底に力を注ぎたい」としている。(五十嵐隆浩)

カテゴリー: 政治・経済高知中央


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