2020.01.26 08:43

地域再生・準大賞に「日高わのわ会」 トマトで商品開発、高齢者支援や障害者就労にも

 地域活性化に取り組む団体を支援しようと、地方新聞46紙と共同通信が実施している「第10回地域再生大賞」の各賞が25日、決まった。準大賞(副賞30万円)に、子育て支援から特産のトマトを活用した商品の開発、さらには高齢者支援、障害者就労に事業を拡大したNPO法人「日高わのわ会」(高岡郡日高村)を選んだ。

さまざまな人が力を合わせて活動を広げてきたNPO法人「日高わのわ会」メンバー(日高村下分の「Eat&Stay とまとと」)
さまざまな人が力を合わせて活動を広げてきたNPO法人「日高わのわ会」メンバー(日高村下分の「Eat&Stay とまとと」)

困りごとをビジネスに わのわ会「村は一つの家族」
 「日高わのわ会」事務所には、パスタソースなど村特産のトマトを使った真っ赤な商品がずらりと並ぶ。「最近注文が多くて忙しい。うれしいけど大変」。手早く商品の調理や包装を行うのは、子育て中だったり障害があったり、年齢も背景もさまざまなメンバー。自分ができる限りの時間や力を持ち寄って、誰かを幸せにする商品を生み出している。

 活動のきっかけは2002年ごろ、子育て支援センターに集まった母親たちが子どものために作った紙芝居。絵を描く人、物語を考える人、それが苦手な人は子の相手をした。
 できる人が、できる時に、できることをする。長時間の作業ができなくても、苦手な分野があっても、時間や得意分野を持ち寄ればできることはある。

 そう気付いた母親たちの耳に、地域の大小さまざまな困りごとが届いた。高齢者の介護予防運動のサポート、人々の集いの場となる喫茶、障害者の就労支援…。相談が寄せられるたび、活動の輪が広がっていった。

 規格外トマトの扱いに悩む農家の声を聞いたことから、パスタソースやジャム、おかずみそなど数々の商品を開発。県内外に多くのファンを生んでいる。

 NPO法人化して今年で15年。安岡千春事務局長(59)は「企業が手を出せん、福祉では担いきれん。そんな地域の困りごとを解決しようとすると、それがビジネスになった」と振り返る。同会の活動に携わり、その経験を基に次の活躍の場に羽ばたいていった障害者やスタッフらも多い。

 「家族が困っていたら助けん人はおらん。村を一つの大きな家族と思ったら、障害者も高齢者も、みんな助け合える。そんな感覚でおせっかいしてしまうお母ちゃんが集まったんやろうね」と安岡さん。「これからも、地域をちょっとでも支える力になりたい」

 お母ちゃんたちの温かい手が、地域をぎゅっと抱きしめ、人々をつないでいく。(森田千尋)

カテゴリー: 社会主要高知中央

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