2020.01.17 08:00

小社会 雑魚寝解消

 兵庫県西宮市の自宅で阪神大震災に遭遇し、九死に一生を得た作家の故藤本義一さんは、ほどなく避難所の小学校を訪れた。そこで震災で親を亡くした子どもの姿に接し、震災遺児の支援施設をつくろうと決意する。

 自ら先頭に立ち寄付を募り、4年後の1月17日、同県芦屋市に児童館「浜風の家」がオープン。地域の子たちが遊び回り、震災で子を亡くした母親たちが自然とやってくるようになった。

 近くに子どもの遊び場があると、被災地域のコミュニティーの核になり得る。子どもも大人も癒やされるからだろう。だが、日本の避難所はいまだにストレス解消にはほど遠く、「災害関連死」の要因にさえなっている。

 劣悪な環境を象徴する言葉がある。学校の体育館や公民館で床に直接毛布を敷いての「雑魚寝」。非常時だから仕方ないと放置することは、被災者の人権や尊厳にも関わるのではないか。

 昨年の本紙「こども高知新聞 読もっか」が、同じ地震国で「避難所先進地」イタリアの例を紹介していた。避難所に素早く届くのは、水洗トイレ(T)、プロが調理するキッチンカー(K)、ベッド(B)。雑魚寝を解消するベッドは段ボール製で、間仕切りにもなる。

 これらに子どもの遊び場があれば、つらい避難所生活もずいぶん変わろう。「浜風の家」は数年前に閉館したが、延べ約20万人が利用した。四半世紀前からの願いに早く応えるべきだ。


1月17日のこよみ。
旧暦の12月23日に当たります。つちのと ひつじ 二黒 仏滅。
日の出は7時10分、日の入りは17時22分。
月の入りは11時36分、月齢は21.9です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時27分、潮位35センチと、17時26分、潮位56センチです。
満潮は10時58分、潮位149センチと、23時25分、潮位125センチです。

1月18日のこよみ。
旧暦の12月24日に当たります。かのえ さる 三碧 大安。
日の出は7時09分、日の入りは17時23分。
月の出は0時31分、月の入りは12時10分、月齢は22.9です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で5時21分、潮位56センチと、18時45分、潮位49センチです。
満潮は11時49分、潮位144センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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