2020.01.15 08:43

時事問題斬る異色ラッパー・ダースレイダーさん 1/18高知で初ライブ

「ヒップホップは世界中の人がコミット(参加)できるカルチャー」とその魅力を語るダースレイダー(高知新聞社東京支社)
祖父は故・大塚和さん(南国市出身)
 東大中退、余命5年…。異色の経歴を持ち、音楽で時事問題に積極的に斬り込む隻眼ラッパーがいる。パリ生まれで、高知県にルーツを持つダースレイダーさん(42)=東京都在住。ヒップホップとジャーナリズムを掛け合わせた独自のスタイルで業界をけん引している。

 全国紙の記者だった父親の転勤でパリ、日本、ロンドンと移り住み、10歳から都内暮らし。祖父は高知県南国市出身で映画「キューポラのある街」や「戦争と人間」などを手掛けた映画プロデューサー、大塚和(かの)さん。

 東京大学に合格を果たしたものの、その頃からラップの世界に傾倒し、大学を中退。2000年にはヒップホップユニット「マイカデリック」のメンバーとしてデビューする。

 ラッパーとして時事問題を取り上げ、政権への批判もためらわない。「米国では政治的なことに触れるラッパーは多いけど、日本は少ない。それなら、僕がそれをやりますよって」

 2年前、フリーアナウンサーの久米宏さんと対談した際、「権力者の動向に無頓着だと、いつか自分に降りかかってくる」という言葉に膝を打ったという。

 「日本の政治はコメディー化している。桜を見る会の問題などは決定のプロセスを見せられないし、森友問題では(政府の)資料が書き換えられていた。民主主義で大事なのは手続きの可視化なんです」

 私生活では2010年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明。現在は腎不全などを患い、2017年には医師から「このまま手を打たなければ5年で死ぬ可能性がある」と告げられた。その際、自身のバンド「ベーソンズ」で「5years」という曲を書き上げた。〈明日交通事故に遭うやつよりは俺にはまだ時間がある〉〈君の命はあと5年だ 一瞬だって歩みを止めんな〉といった歌詞が胸を突く。

 今月、初めて高知を訪れる。「高知の人に、自分の人となりを知ってもらうと同時に、親類にも会いたい。高知がどんな雰囲気の土地なのか楽しみ」と期待に胸を膨らませている。(安岡仁司)

18日高知市で初ライブ
 ラッパーのダースレイダーさんを招いたトークイベント「ヒップホップ×ジャーナリズム in 高知」が18日午後7時から、高知市帯屋町2丁目のライブハウス「ONZO」で開かれる。続いて、午後9時からダースレイダーとDJオショウによるライブとネットラジオの公開収録を行う。

 前売り3千円、当日4千円。問い合わせ先は川戸佳織さん(080・5660・2747)。

カテゴリー: 文化・芸能主要高知中央

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