2020.01.15 08:00

小社会 旅客機の撃墜

 現場は切迫していた。砲弾も戦闘機も飛び交う中東ペルシャ湾。レーダーは迫り来る飛行物体を捉えていた。「このままでは、やられる」と焦る兵士もいただろう。指揮官はやむなく地対空ミサイル2発の発射を命じた。

 その物体は15キロ先の上空で木っ端みじんに砕けたが、兵士たちは安堵(あんど)するどころか現実に青ざめることになる。撃ち落としたのは敵ではなく、290人が乗る民間旅客機だったからだ。

 イランによるウクライナ機撃墜ではない。1988年、米海軍の最新鋭巡洋艦「ビンセンス」が犯した過ちだ。イランからアラブ首長国連邦に向かっていたイラン航空の機体を自艦に近づくイラン軍機と勘違いした。どちらの撃墜も「ミス」で許される話ではない。

 事故原因をまとめたデイビッド・ゲロー著「航空事故」によると、誤射回避の機会は何度もあったが、艦内は誤った情報や思い込みに支配されていた。「旅客機である可能性を示唆」した士官もいたが、防げなかったという。

 いくら高度なレーダーや迎撃システムを備えても、人間が適切に使いこなせるとは限らない。緊迫した状況下では冷静な判断が下せない恐れもある。中東ではなおさらだろう。

 その中東に海上自衛隊の派遣命令が出された。日本船舶の安全確保のためという。ビンセンスがペルシャ湾に展開したのもイラン・イラク戦争の混乱から商船を守る目的だった。不測の事態はないのだろうか。


1月15日のこよみ。
旧暦の12月21日に当たります。ひのと み 九紫 友引。
日の出は7時10分、日の入りは17時20分。
月の出は22時19分、月の入りは10時26分、月齢は19.9です。
潮は中潮で、干潮は高知港標準で2時56分、潮位-4センチと、15時21分、潮位63センチです。
満潮は9時33分、潮位161センチと、21時06分、潮位152センチです。

1月16日のこよみ。
旧暦の12月22日に当たります。つちのえ うま 一白 先負。
日の出は7時10分、日の入りは17時21分。
月の出は23時25分、月の入りは11時01分、月齢は20.9です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時40分、潮位14センチと、16時18分、潮位60センチです。
満潮は10時14分、潮位155センチと、22時07分、潮位138センチです。

カテゴリー: 小社会コラム

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