2019.12.23 08:00

小社会 先輩後輩

 戦前の花形職業だった無声映画の弁士は、劇場内によく通る自然な声が求められた。発声練習が大切で、仕事の後に若手は修業に励んだ。ただ、夜の住宅地で声をだすのは難しい。ある若手は海岸を練習場所にした。

 ところが、あまりの大声に海難事故が起きたと近くの家が勘違いして大騒ぎに。弁士やシナリオ作家として活躍した故・池俊行さん=高知市出身=が大阪での修業中の騒動を高知新聞の連載に残している。

 修業に加え、先輩と後輩の関係も厳しかった。全盛期を描いた映画「カツベン!」では、劇場一番の弁士が務める観客への口上を新入りが語って大目玉を食らう。本番でも先輩の話し方をまねるだけでなく、工夫した語り口が求められる。そんな厳しさの一方で、後輩を育てる雰囲気も映画からは伝わってきた。

 こちらの先輩と後輩は実際にどんな関係なのか。日本郵政グループの保険不正販売問題で、「後輩」の総務省事務次官が「先輩」の元次官で日本郵政副社長に処分案情報を漏らしたとして更迭された。ともに旧郵政省出身。先輩の意向に「逆らえなかった」との見方がある。

 監督官庁から、監督される企業への天下りは、旧郵政公社時代からだという。多くの国民が被害者になった今回の不正は、長年の両者の体質が関係しているとしか思えない。

 癒着に結託、なれ合い…。先輩にしごかれた弁士が、自分の表現でこの問題を大声で語るとすれば。


12月23日のこよみ。
旧暦の11月27日に当たります。きのえ うま 四緑 先勝。
日の出は7時07分、日の入りは17時03分。
月の出は3時44分、月の入りは14時46分、月齢は26.5です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で4時06分、潮位149センチと、15時32分、潮位164センチです。
干潮は9時39分、潮位73センチと、22時21分、潮位12センチです。

12月24日のこよみ。
旧暦の11月28日に当たります。きのと ひつじ 五黄 友引。
日の出は7時07分、日の入りは17時03分。
月の出は4時49分、月の入りは15時28分、月齢は27.5です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で5時02分、潮位159センチと、16時14分、潮位169センチです。
干潮は10時32分、潮位75センチと、23時04分、潮位-1センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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