2019.12.02 08:36

土佐鳥瞰紀行(13)長者の大銀杏(仁淀川町) 集落見守り【動画】



「だんだんよ」
 高知県の仁淀川の支流、長者川が流れる山あい。石垣を積んだ段々の斜面に、田畑と家々が並ぶ吾川郡仁淀川町の長者地区。段々の下、十王堂という社の境内には、鮮やかな黄色をまとった巨木がそびえていた。

 県指定の天然記念物「長者の大銀杏(いちょう)」。根元回り12メートル、高さ15メートルで、樹齢は1200年といわれる。

 「学校の行き帰りに毎日見上げて育ちました。格好の遊び場所でした」。ここに暮らす田中美智子さん(35)が、長男の辿(てん)ちゃん(1)との散歩がてら、巨木を見上げる。「七五三の写真もこの木の下で撮りました。この子もここで撮るのかな」とほほ笑んだ。

 段々の集落にある古い方言「だんだん」。「また、あした」という別れのあいさつであり、「ありがとう」の意味も。集落の営みの染み込んだ掛け言葉のようでもある。

 小学校からにぎやかな声が聞こえる。輝く巨木は、今日も子どもたちを、集落を、温かく見守る。

 「だんだんよ」(佐藤邦昭)

カテゴリー: 高吾北高知のニュース

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