2019.11.23 08:40

高知ユナイテッド 決勝ラウンド初白星 福井Uに3―1 サッカー全国地域CL

【高知ユナイテッドSC―福井ユナイテッドFC】後半34分、3点目を決め、拳を握って喜ぶ高知U・長尾(9)=中央=と、駆け寄る泉(18)=手前、山下=奥 (写真はいずれも福島県楢葉町のJヴィレッジスタジアム=久保俊典撮影)
【高知ユナイテッドSC―福井ユナイテッドFC】後半34分、3点目を決め、拳を握って喜ぶ高知U・長尾(9)=中央=と、駆け寄る泉(18)=手前、山下=奥 (写真はいずれも福島県楢葉町のJヴィレッジスタジアム=久保俊典撮影)
 サッカーの全国地域チャンピオンズリーグ決勝ラウンド第2日は22日、福島県のJヴィレッジスタジアムで第2節を行い、高知ユナイテッドSCは福井ユナイテッドFCに3―1で勝利し、決勝R初白星を挙げ1勝1敗とした。県勢の決勝Rでの勝利は、2001年の南国高知FC以来18年ぶり。24日の最終節で、同じく1勝1敗のおこしやす京都との直接対決に勝てば、JFL昇格が決まる。引き分けの場合は得失点差でおこしやすが昇格する。
 
 高知Uが運動量、セカンドボールへの寄せ、決定力と、ほとんどの部分で福井を上回った。高知Uは前半21分、左ウイングバック平田のFKのこぼれ球を、センターバック藤崎が押し込んで先制。33分にPKで同点とされたが、後半8分、平田のクロスをセンターフォワード長尾が頭でたたき込んで再び勝ち越し。さらに34分には、自陣深くでボールを奪ったFW前原の縦パスを受けた長尾がドリブルで持ち込んで、右足で冷静に流し込んだ。
 
 第2節のもう1試合は、いわきFCがおこしやすに1―0で勝利して2連勝。いわきは2位以上が確定し、JFL昇格を決めた。
 
 
全局面で圧倒【高知ユナイテッドSC―福井ユナイテッドFC】前半21分、高知U・藤崎が押し込み先制点を挙げる
【高知ユナイテッドSC―福井ユナイテッドFC】前半21分、高知U・藤崎が押し込み先制点を挙げる

 左WB平田のクロスを、CF長尾が「自分でも驚き」のどんぴしゃヘッドでゴールにたたき込んだ。後半8分、背番号9の点取り屋がもたらした決勝点。チームに決勝ラウンド初勝利をもたらし、さらに「勝たないと終わり」の追い込まれた状況を打破した1点は、この日のチームの勢いを象徴する一撃だった。
 
 平田が振り返る。「僕が顔を上げた瞬間、ゴール前に3人いて、逆サイドには山下もいた。あれだけ攻めの姿勢を見せてくれたから信頼して上げられた」。嫌な時間にPKで同点にされ、守りに入りかねない場面で、全員が「絶対に点を取る」ことをやめなかった。
 
 加えてこの場面、平田のさらに左ライン側を、CB中山が駆け上がっている。「捨て駒でもいいから走る」というオーバーラップがあったからこそ、相手DFが気を取られ、ピンポイントクロスが生まれた。このシーンをはじめ、高知Uは、運動量、寄せの速さ、攻守の切り替え、1対1―。あらゆる局面で福井に勝り、圧倒した。
 
 敗戦がチームを強くした。ダブルボランチの田口は「いわき戦の2失点目、僕が全力で戻っていたら防げたかもしれなかった。そういう種類の悔いを残すのはもうやめようと」。90分間、全力で走り続けた。「今までも全力のつもりだったけど、今日の試合を経験すると、出し切っていなかったんだと思う」。新たな境地が開けるほどに、走りに走った。
 
 「負けから学んだよね。俺たちは」。試合後、大谷監督が選手に呼び掛けた通り、このチームは、敗戦から目を背けずに強くなってきた。「いわき戦のビデオを見て話し合った。で、いわきの速いプレスを基準にできたので、少し余裕があった」とダブルボランチ朴。茨城国体準優勝チームを相手に快勝するほどの力を見せた。
 
 JFL昇格まであと1勝。「この一戦のために、俺たちはやってきた」(大谷監督)のが最終節の戦いだ。「死んでも走り切る」と田口。この一年のすべては、次戦のために。(井上真一)
 
 
昇格はリベンジで
 JFL昇格を巡る戦いは、高知U―おこしやすの最終節を残すのみとなった。高知Uにとっては1次ラウンドで敗れたカードだが、「あの時は(ボールを蹴り合う)相手のサッカーに付き合ってしまった。次は、ボールを保持して主導権を握る自分たちのサッカーをやりきる」と選手たち。気後れはまるでない。
 
 1次Rは、高知U、おこしやすともに2勝の最終節で対戦。得失点差で大きく上回る高知Uは、引き分けでもいい優位な状況だった。しかし結果は、勝利が絶対に必要だったおこしやすが2―0で勝った。
 
 FW長尾は「(3年前に)今治で昇格した時も、1次Rで0―3で負けた相手に、決勝Rは3―0で勝ち返した。今回もやり返す」と気合十分。昨季おこしやす所属のDF藤崎も「最後に京都に勝って昇格。最高のシナリオじゃないですか。絶対に勝ちます」。リベンジ、すなわち昇格。(井上真一)

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