2019.11.17 08:44

高知県中学サッカー選手権 高知が組織力で10度目V

10度目の優勝を果たし、優勝旗を受け取る高知イレブン(16日午前、写真はいずれも春野陸上競技場=島本正人撮影)
10度目の優勝を果たし、優勝旗を受け取る高知イレブン(16日午前、写真はいずれも春野陸上競技場=島本正人撮影)
 サッカーの第26回県中学選手権大会(県サッカー協会、県中学校体育連盟、高知新聞社、RKC高知放送主催)は16日、春野陸上競技場で決勝を行い、高知が3―0で明徳に勝利し、4年ぶり10度目の優勝を果たした。

 高知は前半19分、右サイドからのクロスを尼崎が押し込み先制。その3分後にはドリブルで駆け上がった角田が2点目を決めた。後半も試合の主導権を高知が握り、23分にカウンターから角田が落ち着いて決め、無失点で明徳に勝利した。

 終了後の表彰式では、主催者を代表して松岡和也・高知新聞社取締役編集局長が高知の角田主将らに優勝旗や表彰状を授与。日本サッカー文化の発展に寄与した成田十次郎さんから「成田杯」が贈られた。

 ▽決勝
高知3―0明徳
  2―0
  1―0
▽得点者【高】尼崎、角田2
▽審判 横田、樋下、渡辺、島元

【評】攻守に組織力を発揮した高知が完勝した。前半15分までは両チームとも動きが硬く、高知も持ち味の連係がいまひとつ。それでも19分、右サイドに切り込んだ角田のクロスを、尼崎が右足で蹴り込んで先制した。

 これで高知のボール回しがスムーズになった。前半22分、南部が相手DFの背後を狙ったロングパスが角田に通り、そのままドリブルで持ち込み加点。後半23分には、中盤でボールを奪った松井のパスから右サイドの角田が中に切り込み、3点目を奪った。

 明徳は高知の守備への速い切り替えと、人数をかけたプレスでシュートを0本に抑えられ、好機をほとんどつくれなかった。(久保俊典)


【決勝 高知―明徳】前半19分、クロスボールに反応した高知・尼崎(右から2人目)がシュートを決め、1―0とする
【決勝 高知―明徳】前半19分、クロスボールに反応した高知・尼崎(右から2人目)がシュートを決め、1―0とする
華麗な攻め 3年生集大成
 自在なパスワークでボールは流れるように、広いピッチに美しい軌跡を描いてゆく。赤とえんじのユニホームに身を包んだ高知イレブンが60分間躍動し続け、4年ぶり10度目の頂点に立った。

 人数をかけたプレスからボールを奪うと、前線の起点へ。そこからスペースに走り込む両サイドや、あるいは相手DFの背後へ、軽やかにパスがつながっていく。個々の高い技術も加わり、次々と決定機をつくり出していった。

 先制点は前半19分。右サイドの川村から前線で受けた角田が、ペナルティーエリア右で2人にマークされながらも中央へラストパス。走り込んできた尼崎は、「いいパスだったのでかえってプレッシャーはあったけど、絶対に1点取りたかった」と、冷静にゴールへ流し込んだ。

 主将でDF登録ながら、今大会はFWとして前線でのターゲットマンとなっている角田は、貴重な追加点を挙げた。前半22分、南部からの縦パスに抜け出してGKとの1対1を制すと、後半23分にも松井が中盤左から巧みに右前方へ送ったボールに反応。ドリブルで1人かわしてチーム3点目のゴールを突き刺した。

 「2点とも(自分への)パスが良かった。チームで挙げた得点です」と角田。夏の全国中学校大会では全国制覇が目標だったチームがまさかの初戦敗退を喫した。だからこそ、「勝ちたかった」という中学最後の大会で、見事に自分たちのサッカーを体現した。

 昨年に比べ「タレントがいないので、みんなで協力しないといけない」(尼崎)チームは、クローバーリーグで多彩な相手にもまれ成長。この日の立ち上がりも想定外の相手守備陣形に戸惑うことなく、DF橋本、西本らが即座に中盤へ対応を指示。華麗な攻撃につなげた。

 ベンチ外選手や保護者らのサポートでチーム一丸になれたという森本監督は、「19人の3年生が集大成を見せてくれた」と顔をほころばせた。一足先に全国大会出場を決めた高知高との“同時優勝”は11年ぶり。受け継がれていく「学園サッカー」の今後が楽しみだ。(山崎道生)

【決勝 高知―明徳】高知の厳しいプレッシャーを受ける明徳・小原(10)
【決勝 高知―明徳】高知の厳しいプレッシャーを受ける明徳・小原(10)
明徳「何もできなかった」
 「何もできなかった」―。試合終了を告げるホイッスルが響き、明徳の主将、FW小原はピッチに膝をついた。シュート数ゼロの完敗だった。

 準決勝までの4試合で明徳は19得点をたたき出した。そのほぼすべてに小原が絡んでいたと言ってもいい。チームの誰もが真っ先に小原を探し、ボールが回れば攻めのモードに切り替わった。

 採用したのは3―4―1―2のシステム。中盤を厚くした。意図は明快だ。中盤で競り勝ち、小原らFW陣にいいパスを渡し、仕事をしてもらうことだ。

 相手は攻守に隙のない高知。簡単に崩せないのは分かっていた。「どんな局面でも打開する。エースの自分が試合に出る意味を示したい」と意気込んでいた小原。しかし、試合が始まれば攻め上がるより防戦に時間を費やした。

 頼みの中盤でも主導権を握ったのは高知だった。セカンドボールは取られ、マッチアップでは負けない小原も2人のプレスでつぶされた。仲間から出されたパスもそれることが多く、持ち味のスピードで相手DFの背後に抜け出すプレーは最後まで見られなかった。

 「学園は強かった。やりたいプレー、作戦が何も見せられず、終わってしまった」と小原。「この悔しさを次につなげる原動力にするしかないです」と声を振り絞った。(久保俊典)

優秀選手16人 高知から5人
 大会本部は今大会の優秀選手16人を次の通り発表した(順不同)。
 角田颯磨、西本翔馬、南部翔太、尼崎幸誠、橋本拓実(以上高知)小原一力、前田成翔、古座健太郎(以上明徳)梶原絃太、森原一輝(以上中村)和田那琉、西尾斗(以上中村西)大川遼(日高)谷口巧起(学芸)渡辺陽(城北)山崎翔偉(愛宕)

カテゴリー: スポーツ主要


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