2019.11.17 08:45

宿毛市の俳優・川島さん地元公演 11/19水俣病題材の一人芝居

10年ぶりの地元公演に向け稽古に励む川島宏知さん(宿毛市西町4丁目の自宅)
10年ぶりの地元公演に向け稽古に励む川島宏知さん(宿毛市西町4丁目の自宅)

沖の島では11/23に無料公演

 高知県宿毛市在住の俳優、川島宏知(こうち)さん(73)=本名・小松敏宏=が19日、水俣病患者の世界を描いた一人芝居「天の魚(いを)」を同市高砂の市総合社会福祉センターで上演する。地元開催は10年ぶりで、23日には沖の島で無料公演も行う。「磨き上げてきたものを見せる」と意気込んでいる。

 「天の魚」は、2018年に亡くなった作家、石牟礼道子さんの「苦海浄土」を基に、京都市出身の俳優、砂田明さん(故人)が作った芝居。胎児性水俣病の孫を持つ年老いた漁師が、家族への愛着や周囲の偏見・差別への切なる思いを語る。

 宿毛市橋上町出身で宿毛高校を卒業した川島さんは、東京で砂田さんが主宰した劇団に長く在籍。1993年に砂田さんが亡くなった後、周囲の後押しもあり、水俣病の公式確認から50年目の2006年に上演を引き継ぐことを決意した。以来、全国各地で舞台を踏むこと60回以上。17年に帰郷し、昨年には熊本県水俣市で初公演も行っている。

 宿毛市での上演は、09年に母校の橋上中学校で開催して以来。舞台を重ねる中で、孫の母親の姿や、差別によって崩れていく家族の生活の描写を加え、「よりストーリー性の高い舞台に仕上げてきた」と自負する。

 川島さんを突き動かすのは、石牟礼さんに直接もらった「気負わず、宿毛弁を使うくらい自由にやってください」という言葉。「会場や観客によって舞台は日々変わる。完成形はないが、自分なりの『天の魚』を追求したい」と、きょうも稽古に励んでいる。

 19日午後6時半開演。大人1200円で高校生以下200円。沖の島公演は23日午後1時半から、沖の島開発総合センター(母島)で無料。問い合わせは、「天の魚」を上演する会代表の沢近充典さん(090・4789・5253)へ。(新妻亮太)

高知市は21日
 川島さんは21日、高知市南金田の蛸蔵(たこぐら)で午後2時、同6時からの2度公演する。前売り2千円、当日2500円。問い合わせは実行委員会の田中正晴さん(080・5664・5523)へ。

カテゴリー: 文化・芸能幡多


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