2019.11.14 08:40

県内放課後児童クラブ7千人超 登録者は増加の一途 待機児童も

民間事業者が運営する放課後児童クラブで、折り紙で遊ぶ子どもたち (高知市中秦泉寺の「未来のこどもクラブ」)
民間事業者が運営する放課後児童クラブで、折り紙で遊ぶ子どもたち (高知市中秦泉寺の「未来のこどもクラブ」)
支援員確保が課題に
 高知県内の小学校の放課後児童クラブに通う児童が近年増えており、2018年は7205人と初めて7千人を超えた。共働き家庭が増えたことや、防犯面で安心できる場所に子どもを預けたいとの保護者の心理が背景にあるようだ。特に利用者の多い高知市では近年、クラブに入れない待機児童が70~90人前後発生。少子化の中でも利用ニーズは高く、受け皿の拡充が求められている。

 放課後児童クラブは、共働きなどで保護者が家庭にいない小学生らを授業終了後に校内の施設などで預かる事業。1997年に法制化され、市町村などが運営している。県内には2018年に173のクラブが設置されている。

 厚生労働省のデータによると、県内の登録児童者数は近年増え続けている。法制化後の1998年には県内48カ所に計約1940人が在籍していると高知新聞の記事にある。単純比較はできないものの、20年間で約3・7倍に増えたことになる。

 少子化にもかかわらず人数が増えた背景として、働く母親の増加が挙げられる。もともと高知県は働く女性が多いとされるが、総務省が5年ごとに行っている就業構造基本調査によると、県内女性の2017年の有業率は2012年より2・3%増の50・8%で、特に25~44歳の年齢階層で増加幅が大きかった。

 こうち学童保育ネットワーク事務局長で、南国市学童保育連絡協議会理事長の沢本吉子さんは「子どもが放課後に事件に巻き込まれることへの不安もあって需要が増えている。子ども同士で遊ぶことが減った現代に、子どもが集団で遊ぶ場としての役割も果たしている」と話す。

 また、2015年施行の改正児童福祉法で、対象がそれまでの「おおむね10歳未満」から全学年に拡充されたことも増加の一因になっている。

 一方、クラブに入れない待機児童も増加傾向だ。2018年の待機児童数は132人で2013年(40人)の3倍ほどになっている。登録者数が最も多い高知市の場合、今春は神田小学校(22人)や初月小学校(21人)など計7校で77人の待機児童が発生した。 

 香美市も2019年春19人の待機児童が発生。共働き家庭の増加などに伴い、今後も高いニーズが見込まれるため、現在の8クラブを2020年度末ごろまでに10クラブに増やす計画だ。

 2015年からは、基準を満たした民間のクラブも補助金を受けて参入できるようになり、高知市などに次々と開所している。利用料は月額1万~3万円台程度と公立クラブ(高知市8100円)より高いが、英語、硬筆など多様な活動で特色を出している。

 受け皿整備が進む傍らで、クラブで働く人員確保が課題になってきている。現在、高知市の公立クラブは放課後児童支援員17人が欠員状態で、臨時雇用の支援員で対応している。子どもが公立クラブに通う40代の母親は「一つのクラブに異年齢の大勢の子どもがいるので、支援員さんの目が行き届いているのか心配」と話し、支援の充実を要望している。(松田さやか)

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カテゴリー: 教育子育て社会


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