2019.10.30 08:45

県都が広範囲で浸水恐れ 「1000年に1度」の豪雨 高知県想定

 鏡川周辺20平方キロ 国分川周辺32平方キロ
 高知県は29日、鏡川、国分川の両水系で想定される最大規模の洪水浸水区域を新たに設定した。「千年に1度クラス」の豪雨が発生し堤防が決壊した場合、鏡川周辺で浸水する恐れがあるエリアは高知市の市街地を含む約20平方キロ、国分川周辺では約32平方キロに及ぶ。県は10月中にWebサイトで公表する予定で、「命を守る適切な行動を取る参考にしてほしい」としている。
 
 想定を上回る豪雨災害が全国で相次いでいることを背景に、2015年施行の改正水防法は指定河川の管理者に対し、最大規模の洪水で浸水する区域を新たに設定し、公表することを義務付けた。
 
 高知県が浸水区域を設定する対象は鏡川、国分川、松田川の3河川で、今回は鏡川と国分川の想定を公表。過去の降雨データなどを基に、「千年に1度程度以下」の確率で発生する大雨を想定した。
 
 鏡川での雨量は従来想定の流域平均で「1時間77ミリ、24時間671ミリ(70年に1度程度)」から「1時間144・9ミリ、24時間1123ミリ」に拡大。国分川も「1時間88・7ミリ、12時間418ミリ(50年に1度程度)」を「1時間174・3ミリ、12時間808ミリ」に見直して設定した。
 
 最大規模の大雨が降った場合、決壊する可能性がある堤防は鏡川水系(鏡川)72カ所、国分川水系(国分川と久万川)166カ所と想定。
 
 公表した想定区域は、各地点で堤防が決壊したときに浸水するエリアを重ね合わせたもの。高知県河川課によると、仮に1カ所でも決壊すると他の堤防にかかる圧力が弱まるため、実際に全ての堤防が決壊することはなく、決壊箇所は数カ所にとどまるという。
 
 鏡川に関しては従来想定で高知城周辺や鴨田地区などの一部とされていた浸水区域が、下知や潮江、朝倉などにまで拡大。浸水深は高知市役所周辺で0・5~3メートル、潮江や鴨田地区の一部では3~5メートルとなる。
 
 国分川と久万川に関しては、香美市と南国市の境周辺の上流域に限られていた浸水域が、高知市高須や大津、布師田、江ノ口、福井扇町周辺まで広がる。高須地区の浸水深は5~10メートルに達する可能性がある。
 
 10月29日に県や流域自治体、国の関係機関の職員が出席して南国市役所で開かれた会合で、県が説明した。高知市は11月中、南国市は本年度中に新たなハザードマップをまとめ、全戸配布するという。
 
 高知県河川課は「浸水の深さによっては状況次第で2階に避難する垂直避難が有効な場合もある。地域の想定に応じた避難のあり方を事前に考えておいてもらいたい」としている。松田川については来年度中に公表する予定。(海路佳孝)

カテゴリー: 社会高知中央香長


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