2019.10.27 08:51

【動画】被災避難所を快適に「段ボールベッド」 全国から関心

避難所での活用が広がる段ボール製のベッドや間仕切り(香南市赤岡町)
避難所での活用が広がる段ボール製のベッドや間仕切り(香南市赤岡町)

台風19号被災地からも問い合わせ
 地震や豪雨の災害後に開設される避難所で、段ボールベッドを導入する動きが全国的に広がっている。床にそのまま寝るよりもほこりを吸い込みにくく、保温性にも優れており、高知県香南市赤岡町の製造会社には県内外から問い合わせが寄せられている。大規模な豪雨災害が相次いでいることを背景に、避難所での活用に関心が高まっているようだ。
 


 赤岡町に本店と工場を持つ「タケナカダンボール」は主に野菜類を梱包(こんぽう)する段ボール箱の製造を手掛けている。東日本大震災後、地域の防災対応に貢献できる商品を作ろうと、ベッドや間仕切りの製造に取り掛かった。
 
 出来上がった製品を地域の防災訓練などで使ってもらい感想を聞くと、「間仕切りが高すぎると避難所内の視界が遮られ、人の様子が見えにくい」「茶色の段ボールだと雰囲気が暗くなる」などの声が寄せられた。
 
 改良を重ねた結果、間仕切りの高さは当初の180センチから103センチに調整した。段ボールを着色して、茶色一色だった壁は薄緑色に。桜や四つ葉のクローバーの模様を配すなど工夫を凝らした。
 
 見た目に配慮した木目柄のベッドは、ベースとなる椅子(長さ65センチ、幅45センチ、高さ40センチ)を6個組み合わせる形(長さ195センチ、幅90センチ)だ。100キロの重さに耐えられる強度があり、湿気でふやけるのを防ぐため、表面に防湿加工を施した。椅子の上部を取り外すと、水や食料などを収納できるスペースもある。
 
 ベッドも間仕切りも工具なしで組み立てられる構造で、2017年には県防災関連登録商品に登録された。
 
 これまでに室戸市や安芸郡安田町、福祉施設などに間仕切りを販売。全国で豪雨災害が相次ぐ中、茨城県の自治体とは備蓄用ベッドの商談が進んでいるほか、今年の台風19号で被災した関東の自治体からも「ベッドを手配できないか」との問い合わせが複数寄せられたという。
 
 同社の竹中利文・代表取締役専務(45)は「これまでの避難所生活を経験した人たちの思いをくみながら、少しでも快適に過ごせるための商品作りを続けていきたい」と意欲をみせている。(海路佳孝)

カテゴリー: 社会香長安芸室戸

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