2019.10.24 08:45

第73回県展 高校生が新風、洋画で3人入賞 発想奔放、審査員絶賛

特選に次ぐ「山脇賞」を受賞した岡豊高3年、谷萌乃香さん(高知市の「かるぽーと」=佐藤邦昭撮影)
特選に次ぐ「山脇賞」を受賞した岡豊高3年、谷萌乃香さん(高知市の「かるぽーと」=佐藤邦昭撮影)
来場者の足止める存在感
 県展会場に吹くフレッシュな風─。「第73回県展」が高知市九反田の市文化プラザ「かるぽーと」で開かれている。洋画部門では、高校生3人が特選に次ぐ山脇賞、褒状、30歳以下が対象の新人賞にそれぞれ選ばれた。いずれの絵も発想が自由奔放で、様式にとらわれない表現力の高さが評価された。

 田園風景に巨大な柴犬がごろりと寝ている。山脇賞に選ばれた岡豊高校3年、谷萌乃香(ほのか)さんの「違和感と日常」は、会場でひときわ存在感を放っている。

 審査した洋画家の開光市さんが「『うまい』とか超えちゃっているインパクト。シュールなんだけど自然」と絶賛した作品。

 谷さんによれば、描いたのは自宅のある安芸市井ノ口地区の風景と、飼っている犬の「ミロ」。

 「もし自分が家に帰ってきて、犬がこの大きさになっていたとしたら最初は驚くけど、1年後には普通のことになる。日常が違和感をのみ込んでいく。その時間の流れを描きたかった」と話す。

 そのインパクトに足を止め、「犬が気持ちよさそう」などと語り合う来場者も多く、会場でその様子を見た谷さんは「作品を語ってもらえるなんて今までにない体験。県展に出品してよかった」と顔をほころばせた。

新人賞の高知西高3年、久保雅菜さんの「83・1%」
新人賞の高知西高3年、久保雅菜さんの「83・1%」
 新人賞に輝いた高知西高校3年、久保雅菜(まな)さんの「83・1%」は、審査で「思いついた発想をごく自然に描いた。今の子らしいインスタ映えする作品」と評価された。

 受賞を喜ぶ久保さんに聞くと、「にごりのない色でみずみずしく仕上げたかった。『83・1%』とは、リンゴの水分量。リンゴの水分があふれだして、海ができ、雲になってというイメージです」。

褒状に選ばれた学芸高3年、岡田神奈さんの「理由」
褒状に選ばれた学芸高3年、岡田神奈さんの「理由」
 褒状に選ばれた学芸高校3年、岡田神奈(かんな)さんの「理由」は、学校にあるロッカーを開けると、中が光っていて、クリームソーダが置かれているという作品。審査で「発想に独特のかわいさがある」と評価された。

 審査を終えた開さんは「高知県展のレベルは高い。その賞に17、18歳で食い込んでくる実力は大したもの」と話し、会場を去る時に高校生の作品をもう一度見て回り、「何回見てもいいね!」と太鼓判を押していた。

 県展後期(洋画、日本画、工芸、先端美術)は27日まで(無休)。開館時間は午前9時~午後7時(27日は午後5時まで)。(田村文)

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カテゴリー: 文化・芸能県展文化高知中央


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