2019.10.10 08:45

歴史的土蔵をギャラリーに 佐川町「キリン館」 洋画展好評

国の指定文化財「旧竹村呉服店」の土蔵などで開かれている個展 (佐川町甲)
国の指定文化財「旧竹村呉服店」の土蔵などで開かれている個展 (佐川町甲)
 国の登録有形文化財である高知県高岡郡佐川町甲の旧商家「旧竹村呉服店」の蔵が、絵画などを展示するギャラリーに生まれ変わった。蔵の2階を芸術家らの発表の場に開放するもので、第1弾となった洋画展は「ギャラリーの雰囲気が良くて作品が落ち着いて楽しめる」と来場者から好評だ。 

新たにギャラリーとなった土蔵 (佐川町甲)
新たにギャラリーとなった土蔵 (佐川町甲)
 旧竹村呉服店は江戸時代中期に建てられた店舗と主屋、土蔵を改修し、一体化させた建物。当初は質屋、後に呉服・雑貨商として栄えた。2014年に佐川町に寄贈され、耐震改修後の2016年秋からは一般公開するため、店舗と主屋を事業者に貸し出しており、現在は雑貨店兼カフェ「キリン館」として活用されている。

 キリン館を運営する岡崎修一さん(66)は、これまでも店の2階部分を展示などに提供してきた。「若い芸術家らの作品発表や文化の発信の場にできないか」と、長らく使われていなかった外蔵の活用を提案。照明や空調などを整備し、20平方メートル弱の蔵2階部分をギャラリーにした。

 10月始まった展示第1弾は、高知市の洋画家、国松勝さん(80)の個展。ニワトリやブンタンを売る人々で活気づく日曜市、落ち着いたたたずまいの民家を描いた油絵26点が並ぶ。訪れた人々は「写真とは違う温かさがある」「ほっとする懐かしい景色ね」と見入っていた。

 国松さんは「土蔵がギャラリーになるのは面白い。古い建物と今を結びつけることにもなる」と雰囲気のある環境に満足げ。「暮らしの息づかいや人の気配を描くのが一番苦労するし面白い。それを絵から感じてもらえたら」と話していた。

 岡崎さんは「いい建物なので、ここで文化の一翼を担いたい。広すぎず使いやすいスペースだと思うので、興味があればぜひ気軽に相談を」と呼び掛けている。問い合わせはキリン館(0889・22・9160)へ。(森田千尋)

カテゴリー: 主要文化・芸能高吾北


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