2019.10.04 08:37

野良猫増やさない!高知県立美術館周辺37匹を不妊去勢手術

捕獲した猫を運ぶ「高知にゃんわんの家」の松岡理香代表(高知市高須の県立美術館敷地内)
捕獲した猫を運ぶ「高知にゃんわんの家」の松岡理香代表(高知市高須の県立美術館敷地内)
「どうぶつ基金」と活動家協力
 高知市高須の高知県立美術館は9月29日から10月2日まで、敷地周辺の野良猫繁殖を防ぐため、保護猫活動家らの協力を得て37匹の不妊去勢手術を行った。「TNR(ティーエヌアール)」と呼ばれる手法で、県内の公的施設が実施するのは初めて。

 高知県立美術館周辺の草むらは捨て猫が多く、猫に餌をやる人も多数いることから、隣接の高知県高須浄化センター内も含めると100匹以上いるとみられる。以前から苦情があり、高知県立美術館の耐震化工事による休館中(4~12月)を利用して実施した。

 職員は捕獲のノウハウがないため、3年前から周辺のTNR活動を個人的にしている香南市の保護猫団体「高知にゃんわんの家」、松岡理香代表に相談。ボランティアで協力してもらうことになった。

 9月29日から、餌でおびき寄せて捕獲を開始。初日は16匹、2日目12匹、3日目9匹の成猫(雌25、雄12)を捕まえ、美術館職員が高知市朝倉甲の野良猫不妊去勢手術特化病院「アリスハピネス」へ運んで手術。不妊去勢済みの証拠として耳にV字カットを入れた後、捕獲場所周辺に放した。他に子猫8匹も捕獲したが、手術がまだできないため、松岡さんが面倒を見るという。

 手術やワクチン、ノミダニ駆除などの費用は、TNRの普及活動をしている公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県)が、アリスハピネス(四国で唯一のどうぶつ基金協力病院)に全額支払う。他に抗生剤注射や、妊娠猫は堕胎費用も発生するが、これは美術館側が負担する。

 永野英志副館長は「予想以上に猫がいることに驚いたし、これほど捕まるとも思っていなかった。捕獲作業で腕が傷もつれになるなど大変な作業を知ると、とにかく感謝しかありません」と話し、今後もTNR活動の継続を考えているという。(掛水雅彦)

 《ズーム》TNR 英語の「トラップ(捕獲)・ニューター(不妊去勢手術)・リターン(元の場所へ返す)」の略。施術の証拠に耳先をV字カットし、桜の花びらのように見えることから「さくらねこ」と呼ばれる。野良猫は寿命が短いので、これを繰り返すと数が徐々に減っていく。

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