2019.09.01 08:00

喫水線 泰山先生の記憶 高知新聞社報道部長・石井研

 サンゴ工芸の名工、前川泰山さん(81)は5歳のとき、開拓団の一家として旧満州に渡る。

 父親は現地で兵隊に取られ、2年後に敗戦。暮らしは暗転した。土地や生活を奪われた満州人の怒りはすさまじく、日本人は逃げざるを得ず、大勢で荒野を進んだ。

 前川さんは幼少から小児まひで、足が不自由だった。裸馬に乗り、たてがみにしがみつく。しかし転落。愛用の松葉づえ2本は川に流されたのか、どこかで失った。...

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カテゴリー: 喫水線コラム


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