2019.08.05 08:37

第28回まんが甲子園入賞作品 決勝テーマ「元年」

最優秀賞 宇都宮文星女(栃木)

2位 豊明(愛知)

3位 京都精華学園(京都)

審査委員長賞 全南(チョンナム)芸術(韓国)
 審査委員長賞作品のせりふは韓国語で表記されていますが、
紙面では日本語訳を付けています。

まんが王国・土佐推進協議会会長賞 高知商業

三菱電機賞 黒石商業(青森)

全日空賞 東北生活文化大学(宮城)

高知県市町村振興協会賞 松山東(愛媛)

高知県高等学校文化連盟会長賞 京都芸術(京都)

やなせたかし賞 善通寺第一(香川)


講評 高等テクニック見せた/生き生きと自由自在に
 画力とアイデアに優れた力作ぞろいの第28回まんが甲子園。審査委員長代理のくさか里樹さん、審査員のMoo.念平さんによる入賞作品の講評を紹介する。

 【最優秀賞】
 元年は1年しかないという知的なアイデアを、ある意味、下世話で身近な男女の関係に置き換える高等テクニックを見せた作品。「元」と「年」を男女に例えるという振り切れ方は漫画らしくていい。見れば見るほどすごさに気付く作品。画面の力があり、テレビ画面やマイクも資料を見てか上手に描いた。

 【2位】
 絵が達者。プロのように生き生きと自由自在に描いている。進化図に、よく見るとゴキブリがいる。最後は女子に追い掛けられながら、「みんな大好き」と言うゴキブリのポジティブさがいい。大真面目なようで遊び心のある作品。「キセキ」に「奇跡」と「軌跡」を掛けるなど、全体的にそつがない。

 【3位】
 名前ネタの作品が意外と少なかったが、年号でこんなふうに遊べる作品はなかなかない。恋多き女をアピールしている女子の年表が、とてもよく描けている。黒板の塗りは無駄が全くなく、「祝」のリボンの影まで絶妙に入っていた。年号の推移と恋愛をうまく合わせた。明るくいったもん勝ちのネタです。

 【審査委員長賞】
 手の爪やしわなどに青や薄紫色を差すことで、黒を殺さず影に明るさを出した。構図も良く、教室を俯瞰(ふかん)にしたことで楽に見られる。技術は半端ないし、真っすぐな思いを描いてくれた。ただまんが甲子園は創作力を競うので、既存の創作物を使うのはもったいない。

 【まんが王国・土佐推進協議会会長賞】
 身近な勘違いあるあるネタ。新元号に浮かれる姿をイケメンに見られて恥ずかしいという、顔の赤さがかわいい。この顔が絵の中心になった。「元年味」って少し無理がありますけどね! 配色が上手で、決勝作品だという思いが仕上げの隅々にまで表れていた。(以上くさか里樹さん)

 【三菱電機賞】
 始まったばかりの令和の時代を真っ白なボードで表現した。そこに絵を描いていくのは私たちというメッセージ。ボードの下には、平成など前の時代の絵が積まれているが、端っこしか見せていないところもうまい。

 【全日空賞】
 独特の持ち味がある。一歩引いたような視点から会話劇が淡々と進みつつ、面白いことが起きている。一番大きな絵は小銭とレシート。ここで楽しませるという目標がはっきりしていて、それに特化できている。

 【高知県市町村振興協会賞】
 「元年」と「顔面」。本来なら単純過ぎるネタが魅力あるものになっているのは、ひとえに手描きの顔のインパクト。みんなを楽しませたいがために、菅義偉官房長官の顔をここまで描いた。その努力がいとおしい。

 【高知県高等学校文化連盟会長賞】
 優しくてキュンとくるネタを2こまでうまく表現している。奇をてらわず、母の愛情をそのまま笑いに変えている。日頃から愛情をきちんとキャッチしている高校生だから描ける“親子もの”。絵にも好感が持てた。(以上Moo.念平さん)

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カテゴリー: 文化・芸能まんが甲子園まんが


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