2019.08.01 08:38

第二の古里を元気に 香北町で期間限定カフェ「大荒の滝」顕彰の子孫

黒岩さんの思いを受け継いで期間限定のカフェをオープンさせた高木史織さん=右、夏碧さん親子(写真はいずれも香美市香北町五百蔵)
黒岩さんの思いを受け継いで期間限定のカフェをオープンさせた高木史織さん=右、夏碧さん親子(写真はいずれも香美市香北町五百蔵)
元造り酒屋の民家を生かしたカフェ。物部川沿いにゆったりとした時間が流れる
元造り酒屋の民家を生かしたカフェ。物部川沿いにゆったりとした時間が流れる
子孫志継ぎ 季節営業も視野
 高知県香美市香北町の名勝「大荒の滝」を世に出し、昨年7月に96歳で亡くなった黒岩清水(きよみ)さんの孫、高木史織さん(46)と長女の夏碧(なつみ)さん(15)=ともに埼玉県=が、香北町五百蔵の民家で8月4日まで期間限定カフェ「Flower tail」を開いている。寂れゆく古里を憂えた黒岩さんの志を継ぎ、「人々が集う場になれば」と、年数回の営業も視野に入れる。
 
 「大荒の滝」は落差40メートルの名瀑(めいばく)。黒岩さんは、36年前に無名だった滝の整備、顕彰に乗り出した面々の代表。「滝は生きがい。地域の宝」が口癖で、最期まで滝に情熱を注いだ。
 
 帰高するたび、過疎の波にのまれていく「第二の古里」を目の当たりにしていた高木さん親子。「地域を元気にしたい」と、夏碧さんの夏休みを利用してカフェ「Flower tail」を開店した。親子ともに料理や菓子などが好きで、ランチやカレー、ケーキなどを提供している。
 
 民家は1913年建築の元造り酒屋で、あめ色の柱や梁(はり)を生かした風情あるたたずまい。滝の情景を描くなど香美市に縁のある画家、椎名寛さん(東京都)がカフェの看板を手掛け、作品群が店内に彩りを添えている。
 
 開店した7月27日以降、県内外から黒岩さんを慕う人が次々と来店。史織さんの父親で7年前に帰郷した黒岩さんの長男、世履(せいり)さん(71)=梅久保=らを囲み旧交を温めている。
 
 昨夏、黒岩さんが亡くなる2日前に対面できたという夏碧さんは「古里を発信していた曽祖父の思いを絶やしたくない」。史織さんも「地域の人の同窓会のような、居心地の良い場になれば」と話し、今秋にも2回目の開店を考えている。
 
 午前11時~午後4時半営業(最終日は午後1時半)。問い合わせはカフェ「Flower tail」(090・1036・9186)へ。(横田宰成)

カテゴリー: 主要社会香長


ページトップへ