2019.07.30 08:32

災害弱者守る社会に 清岡さん障害者と防災テーマに絵画200点

真剣な表情で絵を描く清岡明さん(いの町の作業所ら・ら・ら)
真剣な表情で絵を描く清岡明さん(いの町の作業所ら・ら・ら)
「災害弱者守る社会に」
 高知県吾川郡いの町に障害者と防災をテーマに絵を描いている男性がいる。いの町の「作業所ら・ら・ら」に通う清岡明さん(50)。中度の知的障害と強度の弱視がありながら2011年の東日本大震災以降、約200作品を制作。絵を通じて、「自分たち災害弱者を助けてくれる社会になってほしい」との思いを伝え続けている。

清岡さんが制作した作品
清岡さんが制作した作品
 2002年に開所した「作業所ら・ら・ら」では現在、31人がポケットティッシュの袋詰めやニンニクの皮むきなどに汗を流している。木曜日はアート活動の日で、清岡さんはこれまで大好きな新幹線などを題材とした絵を制作。スピリットアート(県障害者美術展)で度々入選し、特選に輝いたこともある。

 清岡さんの作品に大きな影響を与えたのは東日本大震災。新聞などで被害が報じられるたび、「本当に恐怖を感じた」。清岡さんは津波や火災から逃げ惑う人々など、地震や防災をテーマにした絵ばかり描くようになった。

 以前は絵の具も使っていたが、「乾くのを待ちきれない」と、最近はもっぱら水性ペンを使用。弱視のため、画用紙に額がくっつくほどの前傾姿勢で黙々とペンを走らせる。

 「自分たちは誰かの支援がないと助からない。絵を見た多くの人にそのことを知ってもらいたい」と清岡さん。作品の中には「地震が来たらひなんゆうどうしてください」などのメッセージも添えている。

 清岡さんは「障害者みんなに防災ヘルパーが付くなど、弱者を守る社会になってほしい」と訴え、制作熱は衰えることを知らない。今後は「地域の自主防災組織と協力して、避難計画の策定などにも取り組みたい」と、意欲を見せている。(山崎友裕)

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